風になって

「やだっ！見ないでっ…！」

両足を閉じようとしても、瑛くんの肩が邪魔をしていて。
何とか逃げようとしても、頭の先はすぐベットの柵があって何処にも動く事が出来ない。

「…あッ…や…ぁ…あン…！」

意識の抵抗も内股に一本の指先がツッーっと伝い、布越しに触れられたある部分に辿り着くと薄れていき…。
誰にも触られた事がない場所を何度も何度も軽く上下に擦られると、背中に電流が走る。
その指先がさらに上を伝いくりっとそこに当たると今まで感じた事のない強い刺激が脳まで駆け抜け腰が跳ねた。

「ここ、いいんだ？…それに、凄い濡れてる…。」
「やっ…！あぁんッ…！」

執拗にその部分だけを布地の上から上下に擦られ、自分の中から溢れたものが下着を濡らすのが分かる。
弾む身体を押さえ付ける事が出来ない。
そして…不意にそこに冷たい空気を感じてふると足が震えた。

「うわ……とろとろ…。」

上擦ったような瑛くんの声に、今の状態を知る。
引きはがされた下着が足首に頼りなげに絡まっていて、足の間にある頭がゆっくりと中心に向かって下りてくる。

そんなのは…嫌…！！

「ひぁッ…やぁ…んんっ…！」

頭を押さえ付けようと髪に触れるも、ぬめりとした感触を中心に感じびりりとした電流が身体中を駆け巡り…。
さっきまでとは比べものにならない瑛くんの舌の感触に、その手は髪をくしゃりと掴むばかりで。

「ぁ…や…あッ…ン…んんッ…！」

舌先が中心から溢れる液体をすくい、その上にある突起を執拗に突いたり転がしたり、宛がわれた指先が入り口を擽るように撫で回し中へと進む。
潤滑油のおかげなのか痛くはなく、ただ異物が入ってくるその圧迫感がざわりと肌を粟立てさせ身体を硬直させる。

「んん…ッ…ンぁっ…」

くちゅりくちゅりと恥ずかしい音を立てながら出し入れされる指が、ある一箇所を擦る度嫌な圧迫感が抜け瑛くんの舌がそこを刺激するせいもあって、堪えられない声が漏れる。

「なぁ…ここって…いいの？」
「やッ…そんなとこで…話さない…でっ」

敏感になっているその部分に空気が触れるだけで電流が走る。

「あ…ッ？あぁン」

圧迫感が増す感覚、増やされた指の数が胎内に感じる瑛くんの動きで分かる。
どんどんと激しくなる動きに私の身体が揺さ振られ、水音が増す。

「ああ…やッ…あああ――！」

何処からか込み上げてくる何かに身体が硬直を始めガクガクと震え出すと、合わせるかのように激しさを増した刺激を受け…。
頭の中で凝縮した何かが真っ白に広がり……それが弾けた。