説明出来ない想い

9月に入ると、肌をさす日差しも幾分かは柔らかくなった気がする。
二学期に入って数日、まだまだ夏休み気分が抜けずに 誰もがだらだらした雰囲気だ。

俺は店があるし 夏休みを満喫っていうわけではなかったが それでも 海の家の後大崎を誘って出かけたから まぁそれなりの夏休みだったと思う。

出かけたのは 海。
あれだけ泳ぎたいを連発されたし……。
詫びのつもりで誘ってみた。
俺もたまには、誰かと泳ぐのも楽しいかなと思ったから。
大崎が着てきたのは、やっぱりあのビキニだった……。

たしか、誰かが選んだんだっけ?と聞いてみたら『ひどいでしょ?もっと可愛いのあったのに』とぼやいていた。
あの、美奈子とかいういとこだろうか。

いくら泳ぎに来たと言っても、大崎も一応女だし、肌も白いから日焼けとか気にするタイプなのかと思ったけど、まったく気にせず俺に付き合っていた。
海が好きって言うだけあって、泳ぐのも上手くて……長い間二人で泳いでた。

途中で 日焼けは大丈夫なんだろうか?と気になったけど、なんか楽しくてつい忘れてしまって……。
帰る頃に 「真っ赤になってる〜〜!」と大崎が大騒ぎしてようやく思い出して。
それでも、あいつは楽しそうに笑っていた。
きっと 家に帰ってから大変だったろうし、悪い事したな……。

遊園地も気になったけど、あまりに誘いすぎかと思ってやめた。
ナイトパレード見せたかったけどな。

それに、あいつと行ったら楽しいかな?って思うんだ。
……なんで そう思うんだろ?
あいつにだけ、他とは違う気持ちになるんだよな。

……そう 特別なんだよな…
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