アクシデント

世の中はゴールデンウイークなんだよね…。
学校も 連休になればいいのに。休みと言っても 特に予定がある訳じゃないんだけど。

水曜と金曜だけだったバイトも 、時々違う曜日にヘルプで入ったりしている。
私は楽しいけど 佐伯くんにしてみればいい迷惑なんだろう。
だって……、朝からむっつりとしてる。
先週のバイトの時 マスターが

「天音さん。申し訳ないんですが 次の月曜来てもらえませんか? 用事があって どうしても開店に間に合わなくて。」

「いいですよ? 別に予定もないですし。」

という会話にものすごく抗議してたから、たぶんこれが理由だろうな。
それでも 爽やか笑顔が崩れないのは流石だなぁ……。なんて、変なとこに感心してた。

学校からの帰り道、佐伯くんは後ろを歩いてたから声をかけた。私が先に着いても仕方ないし。

「佐伯くん 一緒に行かない?」

「なんで?」

「だって おんなじ方向だし。」

そう言って 珊瑚礁の方向を指差す。

「……まぁ いいけど。」

そう言って並んで歩きだした。
やっぱり むっつりしてるよね……。私が 多くバイトに入るからかなぁ……。どうしようかな?って思ったけど 思いきって聞いてみる。

「やっぱり あんまりバイトに来ない方がいいのかな?」

「なんで?」

なんか ますます眉間にシワがよってる。

「この間から ずっとそんな顔してるから。」

「は?」

「あんまり 私がそばにいると 佐伯くんに迷惑かかるよね……。」

うっ…、どんどん眉間のシワが増えてる!それに 歩くの早くなってる!
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