再会

やっぱり緊張してるのかな?
入学式の朝、ちょっと早く目が覚めた。
カーテンを開けると、すごくいい天気。

今日はいい事が起こるかも?

新しい制服に着替えて、鏡の前に立ってみる。

こういうのって珍しいよね?

前はブレザーだったから、ちょっと違和感。
それによく考えたら、太れないよね?
甘いもの食べ過ぎないようにしないと。

髪をポニーテールにすれば、準備は完了!

「おはようございます」
「おはよう 天音ちゃん。 ふふっ 制服似合ってるわよ?とっても女の子らしくて 可愛いわ。」

おばさんの言葉に照れ臭くて えへへ…と笑った。
おじさんや美奈ちゃん それに尽くんにも褒めてもらえたし。
さっきまで 違和感があった制服も なんだか好きになった。

―――私って 単純かも。

おじさんやおばさんは入学式に出てくれるって言ったけど、『すぐ終わるんだから。』って断ったら すごく残念そうだった。
悪い事しちゃったかな?
別に 遠慮してる訳じゃないんだよ?
そのかわり、後でたくさん写真を撮る事になった。…なんで写真なんだろう……?
ちょっと早めに家を出て、のんびり学校に向かう。

やっぱり 海が近いのはいいな。
これから毎日 この海が見られるなんて幸せ。
校門前まで来ると 桜が満開で……。

「うわぁ 綺麗……」

幻想的だなぁ〜なんて思ってたら、前の方を歩いていた人がゆっくり振り返った。
あれ? あの人 もしかして…

「げっ!」
「あ、 やっぱり。高校生だったんだ。」
「ちょっと、こっち来い」

何故か校舎裏に連れて行かれた。なんだろう?

「おまえ ウチの1年だったのか。」
「うん。私 大崎 天音。よろしくね?」
「佐伯 瑛 1年。名前についての感想はなし。」
「うん ありがとう。私越してきたばかりで……。」
「そんなことより 学校で言うなよ?いいか?」
「??」
「ほら、 その……俺が店で働いてるとか、そういう事。」
「うん。誰にも言わないけど…」
「よくできました。そんだけ。それじゃ。」

それだけ言うと、彼 佐伯くんは行ってしまった。

やっぱり 感じ悪い人だ。
それにもうひとつ。偉そうな人だ。
たぶん、彼とは仲良くなれない。そんな気がする。
それに……、 きっと彼も私の事をよく思っていない。
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