デート再び

「あ〜〜 くやしいなぁ。負けちゃったよ!」
「でも お前も上手い方だろ。」
「佐伯くん 容赦ないんだもん。」
「勝負を挑んだのは お前だろ。」
「まぁね。でも次は負けないからね!」

次? 次もあるんだ。
って事は……、今度は誰かのかわりじゃないんだ………。

「ねぇ 何おごって欲しい?」
「へっ?」
「負けた方がおごる約束でしょ? 何がいい?」

そんな約束、だったな……。
ふと思い付いて聞いてみる。

「この前の店のコーヒーじゃダメか?」
「アルカード? う〜ん 日曜だし、いっか。」
「悪い日もあるのか?」

俺の問い掛けに苦笑いしながら答える。

「いとこがいるって言ったでしょ?佐伯くん連れて行ったの マスターが話したらしくて、見たい見たいってしつこくて。」
「なんで?」
「私が男の子と出かける事がなかったからかなぁ。」
「ふーーん。で なんで俺が見たいんだ?」
「……だよね? どうしてだろ?」

まぁ ただの好奇心だろうけどな。可愛がられてるみたいだし。

しかし今まで男と出掛けたこともないとは。
学校の連中を見てる限りでは、モテる方だろうに。

ぼんやり過ぎて気付かないとか?
―――まさかな。
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