誰が気になる?

その時 ふと密ちゃんが後ろを振り返って言った。

「この中で 1番近いのは佐伯くんじゃないかしら?」

その声にいつの間にか 一人で本を読んでいた佐伯くんが顔を上げた。
いつもの王子様スマイルでやってくる。

「僕がどうかしたの?」

なんか怖い。
佐伯くんの笑顔もだけど 密ちゃんの爆弾発言が怖い。

いつの間にか隣に座った佐伯くんが話を続ける。

「僕がなんだったの?」
「オレ様が男前って話だ!」
「針谷 それは違う。」
「どこが違うんだよ!」
「すべてだ。」

密ちゃんが 二人に構わず佐伯くんに話しかける。

「天音さんの好きなタイプの話してたの。」

やっぱり爆弾発言だ。
それに なんか違ってきてる。

「大崎さんの好きなタイプ? それが僕に関係あるの?」

「天音さんがね? カッコイイ人が好きって言うから この中では佐伯くんかな?って」

うふふっと魅力的な笑顔で物凄い爆弾を落とす。

目を点ににする佐伯くん。
それはそうだよね。
でも 私は何にも言ってないのだから 激しく講義した。

「だから 違うって!!」

みんなの視線が集まる。

「あ!佐伯くんはかっこいいと思うよ?ただね! 最初そんな話じゃなかったでしょ?それに 好きなタイプとか言ってないよ〜!」

「うわぁ 爆弾発言。じゃあ 天音の好きなタイプってどんなん?」

「えっ?」

「そうだね。僕も大崎さんの好みのタイプ聞きたいかな?」

うっ 佐伯くん 王子スマイルだけど 目は素だよ。
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