誰が気になる

三人が一斉に私を見る。

「な…なに?」
「ふーん 天音は男前がタイプなんや。」
「たしかに かっこいいですからね。」
「ちょっと 軟弱っぽくないかい?」

それぞれが好きな事を言っている。

「ちょっとまって! 私好きとか言ってないよ?」
「嫌いじゃないのよね?」
「そりゃまぁ……、って密ちゃんてば!」
「ホントに大崎は面白いねぇ。」

みんなが盛大に笑う。

だから どこが面白いのかわかんないよ。

その笑い声に ハリーと志波くんが近づいて来た。

「オッス。なんか面白そうだな。」
「なんの話してるんだ?」

う〜んとちょっと悩んだ密ちゃんが口を開く。

「二人はちょっと違うわよね?」
「そうやなぁ 違うな。」
「あぁ 違うね。」
「まったく違います。」

そのリアクションにハリーが怒り出した。

「だから オマエら 何話してるんだ?」
「うふふ 天音さんの好みのタイプ」
「はぁ? 好みのタイプだぁ?」
「残念やったなぁ ハリー。天音のタイプは男前やって!」
「ちょ ちょっと!」

話が飛躍しすぎてる。慌てて止めようとしたけど無理かも。

「オレ様のどこが 男前じゃないって?どこからどうみても男前じゃねぇか!」
「無理だ。針谷。」
「あぁ 無理だねぇ。」
「無理ですね。」
「全否定やな! ハリー」
「オマエら………。」

はるひちゃんはお腹を抱えて笑っている。
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