初めての体育祭.瑛Side

また面倒な日がやってきた。
学校行事なんてめんどくさすぎる。

体育祭なんて小学生じゃねーつうの!
誰だよこんなの考えたヤツ。

溜め息混じりに登校すると 朝から少し疲れたような大崎が目に入る。

―――どうしたんだ?

疑問に思ったが その後友達と話している姿は普通だったから 気のせいか。

開会式が終わって控え席に行く途中 立ち止まって紙を見つめる大崎がいた。

なに あんなとこでぼーっと突っ立ってんだ。

チョップでもしてやろうと歩き出すと 金髪の男が隣に並んだ。
あれは たしか留学生の……。クリス……だったか?

プログラムらしき紙を顔を付き合わせて見ている。
こっちから あいつの顔は見えないが 奴の顔を見れば楽しいんだろうって事がわかる。

つーか 顔近すぎ。
また アレになったらどうするつもりだ!

その後 ヒラヒラと手を振ってヤツと別れた大崎は100m走の列に並んでいた。

そんなに運動神経良さそうには見えないんだが。
なんたって 階段から落ちるヤツだし……。

そう思って見ていたら 大崎の番がまわってきた。

スターターの合図と共に走り出す。
微妙にワンテンポずれた気がするんだが……?
しかしその後は凄かった。
何かのスイッチが入ったみたいに加速して 軽々と一位でゴール。

正直驚いた。
人は見かけによらないよな。

昼休み 何処へ逃げようと考えていたら取り巻きに見つかり連行。
昼飯の後 なんとか言い逃れて校舎に逃げ込むと 誰かと話す大崎を見つける。
覗いてみると 針谷だった。
あいつ 針谷とも仲いいのか?

「二人三脚に出るよ?どうして?」
「いや? 聞いてみただけ。」

何それ〜と言いながら頬を膨らます大崎と それを見て笑う針谷はとても仲よさそうで。

なんだか重い気分でその場を離れた。
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