初めての体育祭

ちょっとスタート出遅れたけど、なんとか追い上げて一位でゴール。

「天音! あんたスゴイなぁ」

うん。ばれずにすんだみたい。よかった。

幾つか競技も終わり お昼ご飯は何処で食べようかとはるひちゃんと話し合ってると 女の子達に連れられて行く佐伯くんを見た。
相変わらず大変だなぁ。
疲れた顔してるから 無理してるんだろうな。

「相変わらず 凄い人気ね?」

振り返るとお弁当を持った密ちゃんと千代美ちゃんがいた。

「一緒に食べませんか?」

「もちろん! 何処で食べる?」

「中庭なんてどうかしら?」

芝生の上に座りお弁当を広げる。

「うわぁ 天音のお弁当めちゃ可愛い!」

はるひちゃんの言葉に二人が覗き込む。

「本当ね? 凄く可愛い」

「ですね。大崎さんが作ったんですか?」

「ううん。今日は違うの。」

「すごいなぁ、あたしもこんなん作って欲しいわ」

三人とも 多分親が作ったと思ってるよね?

お昼の後 千代美ちゃんは運営に、はるひちゃんは応援合戦の準備、密ちゃんは男子生徒に呼ばれて席を立つ。
冷たいお茶でも買って来ようかな?と校舎に入ろうとした時 背の高い人とぶつかった。

「ごめんなさい!」

顔を上げると サラシに学ラン姿のカッコイイ女の人が立っていた。

「アタシこそ悪かったね 大崎。よそ見してたもんだから。」

知らない人だよね? どうして私の名前知ってるんだろ?

「あぁ ゴメン。アタシ D組の藤堂 竜子。アンタ 大崎 天音だろ?」

「うん そうだけど、どうして……。」

「あぁ。小野田がアンタの事話してくれたから……。」

あ!そっか! D組なら千代美ちゃんと同じだもんね!
そう一人納得すると 学ラン姿が気になった。

「どうして学ランなの?」

「ぷっ そっちが気になるのかい? 小野田が言ったとおりだね」

「えっ?」

「いや こっちの話。応援合戦に出るんだよ。その恰好。」

「そうなんだ!カッコイイね!頑張ってね!」

「ありがと。頑張るよ。じゃあ またね」

ヒラヒラと手を振ると校舎を出て行った。
カッコイイなぁと見つめていると 入れ代わりにハリーが校舎に入ってくる。

「オッス 天音。オマエ藤堂と知り合いか?」

「オッスハリー うん!今知り合った!」

「なんだソレ? ところでオマエ昼からも何か出るのか?」

「うん 二人三脚に出るよ?どうして?」

「いや? 聞いてみただけ。」

なにそれ?と顔に出すと、ハリーは笑いながら なんか飲むもん買ってくるわと行ってしまった。
prev 2/6 next

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -