なんとなく気になって

仕事が終わって送る帰り道、夕方疑問に思ったことを聞いてみる。

「おまえさ。 こっちによく来てたって言ってただろ?」
「え? あ……、うん。」

やっぱり歯切れが悪い。
それに、視線も泳いでいるし、何を聞かれるのだろうと不安げな瞳をする。

「なんで?」
「え? あ あのね?ほら この前言ったでしょ?いとこがバイトしてるって。」
「そんな事言ってたな。」

何故か慌てて、わたわたと話し出す。

「すごく素敵な人でね?4つ上なんだけど 小さい頃から憧れてて。コーヒー淹れる練習に付き合ったりしててね?」

そうなの。うん。と自分で納得している。
……変なヤツ。なんでこんなに慌ててるんだ?いや それよりも……

「男? 女?」
「えっ??」
「その、いとこ。」
「女の人だけど??」
「ふ〜〜ん。」

その時は 大崎が憧れてるいとこっていうのに気を取られて この時慌てていたことも、よくこの街に来ていた理由もあまり気にならなくて……。

そのわけを知ったのは ずいぶん後になってからだった。
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