初出勤!

店を閉めた後、じいちゃんに言われて大崎にコーヒーを淹れた。
本当に香りだけで分かってるのか試したくなって……。

これを分かったら……、 本物だな。
そう考えながら 目の前に出した。

カップを持ち上げた瞬間 驚いた顔をしていて一口飲むと、ボソリと呟く。

「すごい こだわりあるんだね……。これって手に入りにくいでしょう?」
「銘柄、わかる?」
「セントヘレナ、でしょ?」

こいつ まじ すごい!
ここまでわかるやつなんて 初めてだ。

じいちゃんは俺の意図に気付いていて大笑いしていた。
なんとなく 面白くなくて掃除を始めたら 大崎も慌てて掃除を始めた。
まだコーヒーに未練があるらしく、カップを眺めていたのには笑ったけど。

帰りは じいちゃんに言われて大崎を送っていった。
面倒だし、やる事いっぱいあるけど仕方ない。

「本当にごめんなさい。次からは走って帰るから大丈夫だよ?ダイエットにもなるし。」

なんて言うから チョップした。なんでか わからなかったけど。まぁ 戦力になるから 送る事くらいなんて事ないよな?

自分の部屋に戻ってからも さっき思った事に 首を捻る。
なんか 言い訳じみた事ばかり考えてたから。

瑛Side continue..
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