見上げる夜空

パーティー会場は体育館。
入り口で出欠の確認と交換用のプレゼントを提出。

コートどうしようかな……
このままだったら やっぱり変だよね……

受け付け担当の生徒が コートを脱がない私を不思議そうに見てる。

「どうしたんだい? コートも脱がないで固まっちまって」

ポンと肩を叩かれ振り向く。

「ふふっ メリークリスマス 天音さん」

「密ちゃん 竜子さん!メリークリスマス。二人だけって珍しいね?」

「あぁ。メリークリスマス。そこで会ったんだよ。ところで、あんたそのままでいる気かい?」

やっぱり脱がないと変だよね。
諦めて えいっとコートを脱ぐと、受け付けの人に預かってもらう。

「あら。可愛い。素敵よ?天音さん」

「や。もうホント恥ずかしくて」

「どうしてだい?似合ってるよ?」

顔から火が出るってこの事なんだ。
恥ずかしくて 顔が熱い。

「ちょっと〜〜! お三人さん!何入り口でモタモタしとんの!って天音? いやっ めっちゃ可愛いやん!ちょっとこっち!こっち!」

「え? はるひちゃん?!」

近づいてきたはるひちゃんが 挨拶もなしに私の腕を引っ張る。

「ちょっと!あんたら見てみ〜〜!」

「メリークリスマス!うわぁ〜!!天音チャン カワイイなぁ」

「お! 馬子にも衣装ってやつだな!」

「…………」

いつものメンバーが中央のテーブルに集まっていた。

「わ! みんなもう来てたんだ」

一人一人に見られるのも恥ずかしいけど、一斉に見られるのはもっと恥ずかしい。

「髪下ろすと 天音チャン雰囲気変わるんやなぁ。今日のカッコはお人形サンみたいでカワイイし」

「……大崎か?」

「志波。オマエ気付くのおせーよ」

「……髪型が違う」

「オマエなぁ。もうちょっと言い方があるだろ」

今日は 珍しく志波くんがハリーに突っ込まれてる。でも 志波くんらしいよ。
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