私に出来る事

どういう事なんだろう?
佐伯くんが気にしている事がちっとも分からない。

「うん。……友達だけど……?」

「……ふ〜ん。そうなんだ」

何かに納得したような佐伯くんが また教科書に目を落とす。
ちょうどクラスメートも入ってきて、この話しは終わりみたい。

これでいいのかな?……まったく意味が分からないんだけど。
そもそも ハリーがどうして出てくるんだろう?
聞いても答えてくれないんだろうなぁ……

「天音! おはよ〜さん!」

「おはよう。はるひちゃん。朝から元気だね?」

「そうでもないで? テストやでめっちゃブルー入っとるで?」

大袈裟に首を左右に振りながら、私の前の席を陣取る。
あまり 切羽詰まっていないように見えるけど。

「天音 朝からテスト勉強なん?なんや 卑怯やなぁ」

「卑怯って…… たまたま早く来たからやってただけだよ」

「うちもたまにはせんといかんかなぁ?そやないと お年玉減らされるわ」

クリスマスプレゼントもランクが下がると真剣に悩んでいる。
……たまにはって もうテスト始まるんだけどな。どうするんだろ?

「まぁ いまさら焦ってもしゃあないしな!なんとかなるやろ!なっ 天音?」

……なるのかなぁ? ならない気がするんだけどな。

「……どうかなぁ?なるかなぁ?」

「ちょっ! そこはなんとかなるやろ!って言うところなんちがう?」

はるひちゃんって やっぱりおもしろいよね。
切り替え早くて 前向きだし。素敵なところだよね?
prev 6/8 next

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -