想いを込めて

大崎に関係ある事か……
授業中も、そんな事ばかり気になって……
何気に増えてないか?気になる事。

俺が呼ばれるって事は、普段から仲がいい針谷もいるんだよな。
二人の事がわかるだろうか?

知りたいけど知りたくない。
もし 付き合ってるなんていきなり聞かされたら………
考えるだけで沈みそうだ。

「………佐伯くん?」

「えっ?」

「授業終わったけど……」

「あ……本当だ」

まったく聞いてなかった。
ノートは……なんとか取れてる……けど、……なんだこれ?意味わかんね。

「ねぇ 佐伯くん疲れてる?」

声を落とした大崎が、あさっての方向を見ながら囁く。
だから……普通に話していいんだって。

「いや? 大丈夫。ちょっとぼーっとしてただけ」

「でも、昨日からって言うか土曜日から変だよ?」

「土曜って……文化祭からか?」

「そうだよ。午後から変だった」

午後からって、お前と針谷見てからだ。
あの時は、まだ自分の気持ちがわかってなかったけど……
それより、そんな前から俺の事見てくれてたの?なんで?

「天音! ほらお昼行くで! 佐伯あんたもやで!」

「はるひちゃん どうしたの?それに 佐伯くんもって……」

「まぁ ええやん。なぁ?佐伯?」

「いや。僕もよくわかってないんだけど……」

「そうやったっけ? まぁ ええわ。ほんじゃ 行こか!」

大崎を立ち上がらせると、手を引っ張る。
普段から有り得ないテンションに輪をかけた西本に、『何がなんだか判らない』と顔に書いてある大崎。と、その二人の後に続く俺。
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