文化祭 おまけ

文化祭おまけ 志波編

今日は本番。勝負の日だ。

準備期間中も情報収集は欠かさなかった。

この学校は食べ物関係に力が入ってると聞いていたから かなり楽しみだった。

午前中に廊下で大崎に会い こいつにならいいかとレクチャーする。

定番のお好み焼き、タコ焼き、みたらし団子、クレープ、かき氷、パフェ 羽学まんじゅう……それから……

出店のメニューを話し続けたら、大崎は目を丸くしていた。

「そんなにあるの?!」

「あぁ。ある」

「全部回るの?!」

「回る。必ず」

「そんなに 食べられるの?」

「食べる。必ずな」

そう。必ず。これがやりたくて羽学に入ったようなものだからな。

「お前も一緒に回るか?」

「面白そうだけど、クラス出展で午前中いっぱいは無理なんだよね」

「なら 午後に会ったら付き合うか?」

「うん。見かけたら声かけるね?」

「あぁ。そうしてくれ」

結局 ペース配分を間違った俺は 午前中だけでこの出店制覇という野望を断念する事になる。

来年は もっと細かいデータ集めと奴らに負けない強靭な胃袋と、即効性のある胃薬を準備して 闘いを挑むと心に誓った。

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