文化祭

二週間の間に、学校の雰囲気はがらりと変わっている。
いよいよ 明日は文化祭。
所々 追い込まれてるクラスもあるみたい。

この準備期間の間に、密ちゃんとクリスくん。それからハリーに会った。
密ちゃんは吹奏楽部で頑張ってたし、クリスくんも何か作ってるんだって。
当日のお楽しみって教えてくれなかったんだけど。
絶対 見に行かなきゃ。

あと ハリーなんだけど……

「ハリーってクラブ入ってないよね?」

「あぁ。入ってないぞ?」

「じゃあ どうして楽しみにしとけなの?」

「あー それは まぁ……。あれだ!秘密なんだよ。でも あっと言わせてやるからな」

「ん〜。よくわかんないけど、楽しみにしてるね」

「おう。じゃあな 天音」

バイバイと手を振って ハリーと別れる。
秘密ってなんだろう?
でも 楽しみだよ。

「いよいよ明日だね?」

「あ? なにが?」

当たり前のように、一緒に帰るようになった金曜の帰り道、何気なく話しかけてみる。
本気で不思議そうな顔をしている佐伯くんに、私が驚く。

「文化祭だよ!文化祭!」

「あ? あぁ そうだっけ?」

「信じられないよ〜。あんなに学校の雰囲気変わってるのに!」

「仕方ないだろ。興味ないんだから」

「興味なくても 気付くよ普通。」

「そうか? で?お前何やるんだっけ?」

「うちのクラスは喫茶店! も〜同じクラスでしょ? ちゃんと 来てね?」

「……お前 出来るのか?」

「出来るよ! 珊瑚礁で働いてるんだから バッチリだよ」

「どうだかなー。まぁ 覚えてたらな」

本当にやる気の欠片もない。
私が淹れたコーヒーを、飲んで貰いたかったけどな。

でも 絶対笑うだろうから そんな事言わないけど。
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