再会

あ〜〜、 今日から学校か。また 僕を演じる日々……。気が乗らねー、つーか面倒。

店のカウンターでコーヒーを飲みながら、ため息をついた。
でも、これは俺のプライド。
あいつらに文句言わせない為にも、演じきってやる。
最後の一口を飲み干し店を出た。

海を見ながら歩いていると、少し心が落ち着く。
やっぱり 海が好きだ。
何もかも 包み込んでくれるような気がする。
だんだん 学校が見えてきて、気分も重くなる。
このまま 回れ右したいよな。

生徒の姿も増えてきて 俺は慌てて 僕の顔を作った。

校門をくぐると 見事に満開の桜。
綺麗だな……、なんて見上げながら歩く。

「うわぁ 綺麗………。」

あれ? なんか聞いた事ある声。普段の俺なら絶対に女なんか見ない。後から ややこしいからな。
でも この声の持ち主の顔が見たい。
我慢出来ずに振り向く。

「げっ!」

この間の女だ! 思わず俺が出てしまった。
ヤバイ 先手を打たないと。
無理矢理 校舎裏に連れて行く。
女はきょとんとした顔で俺を見上げている。
この間は美人だと思ったけど、髪を上げてる今日は幼い感じ。

でも やっぱり可愛い。
…じゃなくて。俺の事を…特に店の事を言わないように釘をさした。
少し表情が固くなった気がしたけど、気付かない振りして立ち去る。

やっぱり 俺の事嫌なやつだと思ってるんだろうな……

そう感じて 胸の奥が痛くなった。

……?? なんでだ??
prev 3/4 next

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -