19 学生って大変よね

探してる時ってなかなか会う事は出来ないもんだ。
あれからちょくちょく志波を探してる。あれだけデカイ図体ならすぐ見つかってもおかしくないんだけど。
まぁ 結構大きな学校だし 生徒数多いから仕方ないかもしれないんだけどね。

週の半ばは特に眠い。いつものように昼休みの保健室。ベットの上でゴロゴロ。もちろん制服は脱いでない。

「ねぇ。志波 勝己って知ってる?」

「やだ。彼に目をつけたの?あーいうのタイプ?なんか高校生なのに強そうだしね」

「違うって。この間ちょっとあってさ。お礼言い損なったから探してるのよ。」

「なんだ。喰っちゃおうとか思ってるのかと……」

「そんなわけないでしょーが」

まったく、そんなにやってほしいんだろうか。もう大人として失格としか思えない。

「よく授業をサボってるって聞いてるけど どこにいるのかまでは知らないわね」

「ふーーん。そうなんだ。」

そういえば そんなイベントあったっけ。図書室と どこか。どこか知らないけど。

「そういえば お昼食べたの?」

「ん〜? 食べたよ? 10秒メシ。」

「それはお昼じゃないでしょ……」

仕方ないじゃん。食べるより寝たい。それにあれは便利なんだから。お腹いっぱいになるし エネルギーもある。10秒じゃさすがに無理だけど。
俯せで足をパタパタさせながらあと20分の使い道を模索。
あ〜 でも次は自習だったっけ?じゃあ このままここにいていいか。

「ね!次自習なんだけどサボっていい?」

「あんたね、いいわよ〜なんて言う人間がどこにいると思ってるの?」

「私の目の前。自分で学習するのが自習なんだからいいじゃない。」

「で?ここで何を学習するっていう気?」

「いかに昼寝が気持ちいいか。夜は真っ暗にしないと眠れないのに 昼間はガンガンに明るくても眠れるのは何故か。その辺りを1限分きっちり眠って研究したいわね。」

「それはね?屁理屈って言うの」なんて嫌みは言うけど 追い出す気はなさそうだから枕に顔を埋める。

こうやってまどろんでるの好き。保健室なのが味気ないんだけどね。自然に下りてくる瞼に抵抗せず眠りに落ちようとした瞬間 カラリと保健室の扉が開いた。

「あの…… 城峰さん来てますか?」

「あらっ 佐伯くんいらっしゃい。そこにいるわよ?サボる気満々で。」

……安眠妨害が来た………

って言うか なんの用なのよ……

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