どうしてこの学校って週休二日制じゃないのかしら……
世の中ゆとり教育じゃないの?
あれか!やっぱりバカが増えるからか。こんなバカばっかりが増えたらおしまいだもんね。
今は昼休みの中庭 茂みの中。バカ白髪に連行され一緒にいる。
「このチョコさ シャンパン入ってるから旨いんだ」
「あー そう。それはいいんだけどさ、あの女の子達とお昼しなくていいの?」
こいつを探してるらしき女の子軍団を顎で指す。
「……いい。めんどくさい」
「どうでもいいんだけどさ。私を巻き込まないでほしいんだけど?」
「……俺といるのイヤか?」
「うん。面倒だし。そういえば、あかりちゃんバイトに入ったんだって?」
こうやって連行されない限りは あかりちゃん達とお昼を食べる事が多い。つい先日も 女の子に群がられてるところに遭遇したとか、バイトが決まったと話していた。
「……あいつ おまえに言ったのか?」
「ん?バイトが決まったって言ってただけ」
「じゃあ なんで知ってるんだ?」
あ。そうか。ゲーム上では秘密だっけ。
「パソコンの求人情報 私も見たから」
「じゃあ なんでおまえが応募しないんだ!」
そりゃあねぇ。ヒロインは人魚な訳だし。オープニングでも、あんた見つけるって言ってたし。今の所、いい感じに好感度上がってるしねぇ。
「学校でもバイトでも一緒なんてイヤだから」
「……おまえってさ。そんなに俺が嫌い?」
「あー。嫌いって言うかウザイ?あ。もう10分前!私先に行くから。チョコありがと。じゃーね」
立ち上がると 捨てられた子犬のような目を向けられる。
相変わらずキャラが違う。でも 同情するような慈悲の心は持ち合わせていない。残念だけど。
見ないフリして校舎に向かう。あーいうタイプは優しくすると 勘違いしてストーカーになるんだ。だから知らんぷり。
それに 私ばっかに構ってないで、あかりちゃんを相手にしたらいいんだよ。せっかく再会できたんだし。二人とも忘れてるけどさ。事故チューで思い出したら 私なんて眼中になくなるだろう。
05 学生って大変よね