07 はばたき市散策

ショッピングモールに行く途中までは大丈夫。さっきも通ったし。
相変わらずある 地区の間にあるコンビニらしきものに首を傾げながら フラフラ歩く。

雑貨屋とか入りたいけど 我慢我慢。
絶対手ぶらでは出られない。

海沿いにあるショッピングモールは、中央が吹き抜けになってて、かなり開放感がある。
店の数も多そうだから、ほとんどのものが揃いそう。
隣接されているのは、駅の他に臨海公園とか展望台、大型観覧車とかあって 一日居ても飽きないんだろう。

まずは 下着。これなら自分の意思で買えるから、そんなには荷物にならない…はず。

案内図とにらめっこして場所を確認。
なるほど 2階ね。エスカレーターで上がる途中、珪くんの特大ポスターを発見。

うっわ 欲しい! 部屋に入らないけど。
あ〜〜 せめてこれ 写メりたい!
私の携帯持ってきたらよかったよ〜!
次来る時は 絶対持ってこよう。

なんとなく後ろ髪をひかれながら見つけたランジェリーショップに入る。
やっぱり素材と縫製は大切だよね。
機械で大量生産されてるのなんて信じられない。
ちょっと高いけど、着け心地抜群だし。

サイズを計ってもらい、真剣に吟味。
店員さんはア然としている。
それもそうよね?
小娘が見た目じゃなく、質で選んでるんだもん。何者かと思うよね?

ここでもかなりの買い物。
はっきり言って 洋服はどうでもいいけど、下着だけはちゃんとしたのがいいから これでよし!

次は適当に洋服だ!と歩き出すと ぐいっと肩を引っ張られる。

「わ! え? 光輝?もう来たの?」

「荷物は自宅に届けましたよ?
貴女をほっとくと また膨大な買い物を……って もうそんなに買ったんですか!!」

「これはいいの!一番大切なんだから!
それより買い物に付き合う気なんじゃないでしょうね」

「そのまさかです。私が見繕いますから 安心してください。
では 行きますよ?」

へ? 見繕うって?
持っていた荷物を引ったくると 強引に手を引かれて連れていかれる。

ジェスとナナミと 名前の分からないスポーティ系のお店に入った彼は………

まるで別人だった。

テキパキと あまり高くない それでいて着回しのきく洋服を選んでいく。
あっという間に 買い物はすんだ。

……人は見かけによらない。
タクシー運転手にしておくのは勿体ない。

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