18.

「……ん……ッ!」

力を凝縮させ濃度を増すように小さくなった光りが弾けそうになる瞬間、私の奥を突いていた瑛くんの指がずると外へと出てぞわりとする感覚に身を震わせた。同時に頭の中の光りがふっと消え、込めていた身体の力が抜ける。

「―――――我が学園の評判を―――。」

うっすらだった教頭先生の声がまた大きく聞こえ頭の中で反響するのをぼんやりと聞きながら、背中にいるはずの瑛くんに意識を向ける。

誰かの気配を感じたのか、それとも―――。

「――ぁ…?ぅ…ッ!!…は…てるく…んッ?!」

「……シッ…声、出すな…ッて…。」

「ぁ、ん…ッ!…だ、…って…ぇ…ぁ、は…んッ。」

「ちゃんと…つけてる、しッ…いいか、ら…っ。」

私に巻き付ける腕をほどいたのは暗闇の行為に満足したのかと気を抜いた瞬間、先程までとは違う息が止まる程の激しい衝撃に声が詰まる。再び瑛くんの腕に身体を包まれ腰を引かれた。

私の中を奥を貫いたものがゆっくりと動き出す。まだ余韻から醒めてもいないそこから強い快感が呼び起こされ、漏れる声をかき消す為に枕に顔を埋めた。

―――こんな大勢の中で―――。

いつ見つかるかも分からない。間近で隠れているかも知れない誰かには気付かれているかもしれない。

こんな事をしてはいけない。

そう思うのに、えぐられるように深く奥を突かれてはゆっくりと引かれ。入り口ぎりぎりまで抜かれたそれにまた深く突かれる。
見つからないように慎重に律動する瑛くんの動きがまるで焦らされているようで、じわじわと込み上げるような感覚がもどかしい。

「―――ひッ…!……ッぁ!…ぁ、ぁ、…んは、ぁん。」

びりと電流が走るような衝撃。血液が集まり膨らみを増す芯芽をぐりぐりと押さえつけられて擦られ、無意識に動き出した私の腰が止まり身体が硬直する。その間にも突かれる身体の奥。すぐ近くで瑛くんの小さく漏れる声。熱い息が首筋に吹き付けられる。

「ぁ、は、ぁあ…も、ぁぁ―――ッ!」

ぐいと引かれ突き出た私の肌と瑛くんの肌が汗ばんで吸い付き密着したまま中を掻き回され、瑛くん自身が大きくなる。
追い打ちをかけるような指先の動きが早まり、突き抜ける快感が頭の中にまた光りを凝縮させる。
先生の声など何も聞こえなくなり、ただその快楽を全身で味わうように枕を抱え込みながら、腰を突きだした私は真っ白に弾ける光りに身体を震わせその瞬間を迎えていたのだった。

 



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テーマ「人外ファンタジー」
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