赤やピンクに彩られた街。
店先を賑わせるオンナノコ達の輝いた顔。

車の窓から流れ見る景色はボクの心もワクワクさせる。トクベツな3年間の間に住み着いたトクベツなオンナノコ。

いつも笑ってくれて。

いつも話を聞いてくれて。

いつも隣にいてくれて。

目に映るものに必死になって色を付けるボクとは違う…。キミはただそこに居るだけで世界を彩るんやね。
この華やいだ景色の中にキミはおらへんやろか?

――なんて、そんな奇跡みたいな事あったら、ホンマにカミサマ信じて……。

「すっ、すみません!――停めて!!」

車を慌てて停めさして、転がり落ちるみたいに目の前に飛び出て。

「クッ、クリスくん?!」
「わー、グウゼンやなぁ?なんかボクら小指と小指が赤い糸でぎゅーって結ばれてるんかも。」

胸がドキドキして、口からは勝手に言葉が出てきて…。グウゼンやけどグウゼンやない。カミサマがくれたプレゼント。

くりくりした瞳でボクを見上げる姿。買い物の帰りなのか、手にはカラフルな色の包装紙が入った紙袋。

「キレイな包装紙やね?いろんな色が混ざってるけど、でも…」
「優しい色でしょ?…あのね?バレンタインの包装用なの。クリスくんを吃驚させようと思ったのになぁ〜。」
「え?そう…なん?」
「うん。なんとなく…優しい色がクリスくんみたいだなって。」

取り出して見せてくれるパステルカラーの包装紙。
ボクがキミに抱いてるイメージ。おんなじイメージをボクに重ねてくれるなんて……ボクとキミがお似合いって言ってくれるみたいや。

やっぱり…カミサマっておるんやね?

この指を結ぶカミサマ。糸の色はこの包装紙色かも。

「…クリスくん?どうかした?っていうか、今日はどうしたの?」
「えっとな?ちょっと会議やったんやけど…今から帰るとこ。よかったら…キミを送ってってええ?」

ふんわりとボクに笑顔を向けてくれるキミ。

3年間だけいっぱい思い出作ろうと思ってたけど……。キミと出会って…ボク、欲張りになってるみたいや。

この先も…キミと繋がっていたいって。

そう思うんはワガママかなぁ…?

でも…やっぱりボクはキミの事大好きやで…カラフル色な糸を繋ぐカミサマにオネガイしてみる。

グウゼンやなくてヒツゼンになるように。

キミの笑顔をいつまでも見つめていられますように。

カラフル カラフル クリス×主
11.05/03

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