とある乙女の華麗なる日常 | ナノ
episode10


まさかこの年になって「はじめてのおつかい」に行かされるとはね!
私、見た目はこの通り愛らしい七物に行く事もしょっちゅうでしたよ!
通学も電車だったしね!
その電車に轢かれて死んじゃったんだけどね!ww


「珠姫、優姫、今日のティータイムにパウンドケーキを作りたいから、ふもとのお店で卵と小麦粉を買ってきてね。
それからパン屋さんに行って、サンドイッチ用のバゲットもお願いね」

「はい、お母様」

「これがお財布よ。おつりを貰わなくて良いように小銭をたくさん入れておいたからね」

「優姫が持つー!」

「はいはい」


そう言ってお母様はピンクのガマ口財布を優姫に渡しました。
X騎士といえばガマ口ですよね!瑠佳しゃん!


「えっと、買ってくるものは卵と、小麦粉と…」

「バゲットだよ優姫」


指を折って買ってくるものを確認する優姫にお父様は優しく教えました。
しかしその目はまだ少し心配そうです。


「珠姫、気をつけてね。変な男についていったらダメだよ」

「お兄様、もちろんよ」

「マイエンジェルズ!おじたまはすぐそばで…じゃなかった、屋敷からお前たちを見守っているからな!」

「はーいおじたま!」

「「「行ってらっしゃいませ」」」


お父様、お母様、お兄様、おじたま、そしてすべての使用人に見送られて私たちは大きく手を振りました。


「「いってきまーす!!」」


―3/10―

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