とある乙女の華麗なる日常 | ナノ
episode9


「宜しいお二人とも完璧です!」


という声が響き渡ったのはそれから四時間後のこ。
背中がぴきぴき鳴ってます。
脚はがくがくです。
吸血鬼でも肉離れとか起こすのかな…。


「ではまた明日参りますのでどうぞ今日はよくよく復習なさってくださいねそれでは失礼致します」


先生はにこやかな笑顔で去って行きました。
部屋に残された私と優姫はげっそり。
二人してソファになだれ込むように倒れました。

悪い人じゃないってことはわかるんだけどね!
それはわかってるんだけどね!


「スパルタだったね…」

「もう…むり…起き上がれない」


優姫は息も絶え絶えです。


「外見だけじゃなくって中身までロッテンマイヤーさんだよ…」

"桐野塚先生"って長いから"ロッテンマイヤーさん"って呼ぼうと思ったらそっちの方が一文字多かったよ…。
ああ私としたことが頭が回らない。

ふと時計を見るともう三時になっていました。


「優姫…、お茶の時間だよ」

「……起きる」

「頑張れ」


―6/9―

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