episode5
楽しい時間はあっという間に過ぎて、お別れの時間。
あれからおままごとしてトランポリンして列車の模型で遊んでご飯を食べて外に行ってお散歩して滑り台してブランコしてシーソーして……
…体力の限界です。
なのに優姫はまだまだ元気だし、千里たんもケロッとしてます。
若者は素晴らしいねぇ…。
あれ、でも私も同い年だ。
何故!?
あ、もちろんそうやって遊んでる間もカメラマン達は(本人達は隠れたつもりで)ついてきてましたよww
良い写真がざっくざく☆
うぷぷ、楽しみだわっ♪
「じゃあね、せんり。またきてね」
優姫は可愛く手を振ります。
「せんり、はい、これあげる」
私はポッキンチョコを手渡しました。
さっき千里たん、おなかすいたって呟いてたからさ。
少しは足しになるかな?
なーんてのは建前で、ただ私がポッキンチョコを持つ千里たんが見たかっただけなんだけど♪
すると千里は目をきらきらさせて、私の手をぎゅっと握りしめました。
「…すき。」
「え?」
「たまき、おれとけっこんして」
えええぇぇぇえぇえぇえ!!!!!!
プロポーズ!?
まさかのここでプロポーズ!!?
もちろんよ千里たん、私のお嫁さんになってくださいっっ!!!
「千里、いくら君でも娘はやれないよ」
「同感ですね、お父様」
「あら、いいじゃない♪可愛いカップルで。やだ、悠、目が本気よ。枢もそんなに怖い顔しないのっ」
「千里、それは駄目だ。珠姫は僕と結婚するからな。いずれお前のお母さんになるかもしれないぞ」
「「「それだけは許さない!!」」」
千里たんの、お母さん…。
『珠姫…』
『ダメよ、千里。私はあなたの母親よ…』
『そんなの関係ない。小さい頃からずっと好きだったんだ』
『ダメ、私には夫が…、あなたのお父様が……』
『父さんよりオレの方が珠姫のこと愛してるよ』
『そんな……こと、許されないわ。ダメよ……』
『オレのこと嫌いなら、ちゃんと拒んで』
『千里……っ、あぁ、千里っ、ダメっ!あ……あぁっ……!!』
禁じられた恋〜義母は俺の幼なじみ〜
いい!
それいいっ!!
夫と息子に揺れる妻っ!!!
あぁ、珠姫はくるくるおじたまと結婚しようかしら……。
「じゃあまたね、たまき、ゆうき」
「またねー、せんりー」
私が妄想劇場に心酔している間に、千里はおじたまに連れられて帰っていきました。
「おともらちたのしかったぁ」
「良かったわね、優姫」
「また来るって行ってたよ」
「珠姫?ボーとしてどうしたの?」
「おにいさま、たまき、くるくるおじたまとけっこんしようかなぁ……」
「「「絶対ダメ!!!」」」
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episode6 4歳:遊園地編―5/6―