とある乙女の華麗なる日常 | ナノ
episode2


そういえば私たちが生まれてるなら千里たんも生まれてるはず!

ああああああ会いたいっっ!

私はくいくいと李土様の髪の毛を引っ張りました。
千里たんのことを尋ねてみよう。
……いずれこの髪の毛の構造も教えてもらおう。


「ぃおおーたん、えんたあんあー?」


……そうだった、私は赤ん坊。
ろれつがまわらねーよっ!


「ほら、悠、珠姫はやっぱり僕が好きだそうだ」

「…どうしたらその発言が出るんです?」

「今、珠姫は『李土伯父様、だぁいすき』と言ったんだ。聞いてなかったのか?」


伯父様、ニアミスです。
正解は『李土伯父様、千里たんは?』です。


「今のはただの幼児語で、特に意味はありませんよ 
それに、珠姫が初めてしゃべる言葉は『おとうさま、だぁいすき』ですから、そんなことをいうはずがありません」


お父様、今の言葉、一応意味はあったのですが…

そうか、悠様はそんなことを考えていたのか。
でもお父様、初めてでそのセリフは難易度高いのではないのでしょうか?

私も優姫もようやく8ヶ月。
まだはっきりした言葉は喋っていません。

頑張ってしゃべろうとしてるんだけどねー。
これがなかなか難しいっ。


「それは無理ですね、お父様。珠姫の初めての言葉は『かなめ』か『おにいさま』ですよ」


そこに枢お兄様もすかさず参戦。

かかかかかかなめって呼んでもいいんですか!?お兄様!!?
呼びたい呼びたい呼びたい呼びたいいぃいぃぃいぃいいい


「ふっ、珠姫は僕が一番好きなんだ もちろん『りどおじたま』に決まってるだろう」


『おじさま』ではなく『おじたま』と呼んでほしいのですか?李土様……。
さてはロリコン……?
やっぱり李土様は変態なの!?

……そんなあなたが大好きです!!


―5/8―

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