とある乙女の華麗なる日常 | ナノ
episode13


―(そんな更さんの心中など全く知らない)side珠姫―

余裕そうに笑っちゃってぇぇ!
心の中で笑ってるのが丸解りなのよぉぉぉおお!!(ある意味正解といえる)

すると、その時お兄様が現れました。


「…随分楽しそうだね」

「お兄様…!」

「…枢さん」

「更、久しぶり。珠姫の相手をしてくれてありがとう。けれど君の話相手にはならなかったんじゃないかな」

「いいえ、そんなことないわ。わたくしたちとても気が合いそうよ」


更は私を見て、それはそれはにっこりとほほ笑みました。

平然とした顔でよくもそんなことが言えるわね…!
アンタとわたしが気が合う訳ないでしょう!?
あああああぁぁぁ…でもお兄様にこんな醜悪な所なんて見せられないわ!
女同士のいがみ合いほど男性から見て醜いもんね。
うぬぬ…、ここは不本意だけど


「ええ、私たち、お友達になったのよお兄様!」


その瞬間、更は顔を輝かせました。
ん…?なんで?
そして眉を潜めるお兄様。
え?更が私を嫌悪して眉を潜めるのは分かるし、お兄様が妹の美しい友情を見て顔を輝かせるのは分かるけど……
ねえ、その反応、逆じゃない??


「まあ…ふふ、嬉しいこと。お姉様って呼んでくれてもいいのよ?」


更は頬を染めながらそう言いました。

何ですって!!??
『"お義姉様"って呼んでくれてもいいのよ?』ですってぇえええ!?
それもお兄様が隣にいる時に言うなんて!!
これは完全な宣戦布告と見なす!!


―8/11―

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