episode13
「大丈夫だよ、珠姫。今日は本格的な夜会なんかじゃなくて気楽な懇親会のようなものだから」
「そうよ、悠の言う通り。黄梨家と白蕗家の皆と一緒に仲良くお茶をしましょう♪って集まりなんだから。いつもは依砂也くんも呼ぶんだけどね、彼はお休み中なのよね」
お母様は残念そうに言いました。
そういえば依砂也さんと仲良かったんだっけ?
「そういえばお父様?どうして今日、おじたまはいないの?」
そういえばおじたまがいない…。
ゆっきーの言葉で気付きました。
あ、違うのよ!決しておじたまのことを忘れてたわけじゃないのよ?
あんなに鬱陶し…じゃなかった、濃いキャラを忘れる訳がないじゃない!
いつもあんまりにも一緒にいるからまさかいないだなんて思わなかっただけでね!オホホホホ
「ああ、お兄様は元老院に行ってるんだよ」
「閑がね、今日の集まりに来るはずだったのに急に『やっぱり行かない』って言い出したの。李土は気紛れな婚約者のご機嫌を取りに行ったのよ♪」
楽しそうに言うお母様は、完全にコイバナにはしゃぐ女子高生。
そうかそうかー、おじたまは閑さんのとこに行ってるのかー!
この世界に来て初めて閑さんの名前を耳にしたけど、なあんだ、ちゃんと婚約者なのね!
案外ラブラブなのかな!キャッvv
「コンヤクシャってなあに?」
「将来、優姫の伯母様になる人の事よ」
「じゃあじゃあ、おじたま結婚するの!?」
「うふふ、ねー、いつするのかしらねー。楽しみねー」
お母様の言葉にゆっきーは目をキラキラさせています。
やっぱり女の子ですもの。
コイバナは大好物ですよね!
―3/11―