王妃の日記 | ナノ


 ◇第四罪:守るべきモノ−1/8−
それは、四年前の寒い冬の夜。

「…白亜、優姫…この子の両親は悪い吸血鬼に殺されてしまったんだ」

理事長に連れられてきた少年は、憎しみと怒りの混ざった暗い表情をたたえていて。
触れれば壊れてしまいそうな脆くて危うげな空気を纏っていた。

その男の子が錐生の双子の片割れであると知ったのは、そのすぐ後のことで。
運命の歯車が動き始めたことに気付くのに、そう時間はかからなかった……。

24

/
[ ⇒back]
page:




×
第3回BLove小説・漫画コンテスト結果発表!
テーマ「人外ファンタジー」
- ナノ -