「好きなんだ」
突然の言葉。
驚いた、けど嬉しくて私はうなずいた――。
「なぁ、今日は何してたんだ?」
「今の男は誰だ?」
「私が好きなのはオレだけ、って言えよなまえ」
最初は嫉妬が酷いだけ。彼なりの愛情。…、そう、思っていたけれど…。
びりびりと私の突っぱねられなくて受け取ってしまった愛の告白が綴られた手紙、所詮ラブレターを見た瞬間破り捨てる彼を見て、これは異常だと気づいた。
「チェス、ター?何でこんなことするの…?」
「要らないだろ?オレ以外からの愛なんて」
ニッコリと笑う彼。
でも、破ることはないと思う。
「ねぇチェスター、チェスターらしくないよこんなの…!」
「らしくねぇって何だよ。オレはいつもこうだろ?」
独りよがりな愛情。
恐い。チェスターのこといつもクレスに相談してるって知れたら…!
「オレ、クレス嫌いなんだよな、本当は」
ああ、バレてる。
抱きしめられ、彼から感じたものは冷たい愛情だった。
―――
まさかのチェッちゃんでヤンデレ。
やっちまったなぁオイ……ホントにやっちまったよ…。
11.07.07
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