ボルテ | ナノ


今朝からずっと、嬬武器兄弟がうずうずといった様子でこちらをチラチラ見てくる。…理由はわかってるんだけど。


「な、なあなまえ! 今日なんの日か知ってるか!?」
「は、はい! とても大事な日なんです!」
「……ふふっ、知ってるよ!」


期待と不安が入り混じった瞳が4つ、私を見つめる。これで〇〇の日でしょ? とか見当違いの返しをしたらすっごく悲しそうな目を向けられるんだろうことは想像に難くない。


「ふたりの、大事な誕生日。ふふ、合ってる?」


ぱあっという効果音がこれ以上なく合っている。ふたりの顔は一瞬で明るくなり、目もキラキラと輝いている。ふたりそろって可愛いなあ、とちょっぴり思ったり。


「…お誕生日、おめでとう」


ピュアレッドもマリンブルーも嬉しそうに笑んで、オニイチャンは私の右手を、烈風刀くんは私の左手を掴んだ。何をする気かと思いきや、ふたりはにこにこしながら口を開いた。


「なまえ、僕らを祝いに家まで来てくれませんか?」
「オレら、なまえとすっげー過ごしたかったから、ずっとこの時を待ってたんだぜ!」


最初からそのつもりだと言おうとしたのに、ふたりは返事もさせてくれずに駆け出した。ふたりに引っ張られるままだけど、それも今日の主役のふたりのためだ。甘んじて受け入れよう。





―――

嬬武器兄弟ハッピーバースデー!です!




18.01.18



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