※モンスターの口調捏造
皆さんのグルーンはどうなのか知らないけど、うちのグルーンにはいつも困らせられている。
「なまえ、あれ拷問していいか」
そう、これだ。隙あらば誰でも拷問しようとするところ。
即座にダメ、と言うと、不服そうな顔をする。そんなに拷問したいのか。レベルも上限までいってしまって、SPで拷問できなくて不満なのかもしれないけれど、お願いだからそういう物騒なことはやめてほしい。
「なまえはアイトワラスが好きなのか」
「え、うん。頼れるよね」
「そうか……拷問してくる」
「ちょっと待って! アイトなんにもしてないから拷問はやめてあげて!」
グルーンの腕を掴んで止めるとグルーンはまたこっちを向いて不服そうな顔をする。
「なんでだ」
「いや、むしろこっちのセリフですが」
「…俺はあまりメインデッキに入れてもらえないが、アイツはしょっちゅう入っているから。少しぐらい拷問しても許されると思った」
「…………」
なんかどっかの犯人みたいなセリフだけど、これは嫉妬…?
アイトワラスは確かにメインデッキに入ることが多い。実際、好きでもある。だけど、グルーンのことを蔑ろにしているつもりもない。
それをグルーンに伝えれば、彼の表情がほんの少し和らいだ…気がする。
「なまえは俺が好きか」
「えっ、突然だね…。ああ、そんな顔しない。好きだよ、グルーンのこと」
「……そうか。じゃあ、しばらく拷問はやめておく」
「うん、そうしてくれると嬉しいな…」
グルーンが私に寄り添ってきた。ちょっと重いし、茨が刺さって痛いけど、それを素直に言ってしまえばまた拷問とか言い出すだろうから我慢。少ししたらグルーンも気づいてくれて、慌てて謝ってきた。
「…もう自分を拷問した方がいいか」
「落ち着いて! はい、どうどう」
「ん、落ち着いた。ありがとう、なまえ」
しばらくはグルーンも落ち着いてくれるみたいだから、もううちの困ったモンスターにはならなさそうだ。
…いや、ならないことを祈ろう。
―――
グルーンで最大限妄想した結果
16.10.05
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