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※モンスターの口調捏造



朝一番、私は気持ちよく眠っていた。それはそれは安らかに、幸せそうに…。
が、それを無理矢理叩き起こしたのは喚んでもいないネヴァンちゃん。


「なまえ! なまえ起きて! ネヴァン出かけたいんだけど!」
「………ちょっと何言ってるかよくわかりませんね」
「はい、起きる! クッキーのおじいちゃんも手伝って!」
「ええええ…」


オム族クッキーゴーレムさんが申し訳なさそうにしながら、私の後頭部を丁寧に持ち上げる。


「…なまえさん、おはようございます」
「おはようございます…」


目覚めきらない頭のままネヴァンちゃんに腕を引かれ、用意された朝食の前に座らされる。作ったのは誰だろうとか考えながらもいただきますと手を合わせる。


「早く食べてね、できるだけ早く!」
「はい…」
「ネヴァンの親密度上げたいでしょ!? むぐ、クッキー美味しい」


ゴーレムさんのクッキーをもぐもぐと頬張りながら、私を急かす。この子のワガママはいつまで経っても治らない、と考えていたところでこれまた申し訳なさそうなフェミ族アイトワラスちゃんと目が合った。おそらく、朝食を作ったのは彼女だろう。


「もー、なまえ遅い〜!」
「あの…私まだすっごい眠いんですけど…?」


目をこする私に向けられるジト目。だが、それはすぐにネヴァンちゃん自身のあくびによって引っ込んだ。


「あれ、ネヴァンちゃんも眠いんじゃない…?」
「そうだよ…、ネヴァンだって眠いよ…。でもなまえと出かけたくて頑張って起きたんだもん…」


ぐしぐしと目をこすって、頬を膨らます彼女。あくびのせいで涙目になっていて、かなりあざといことになっている。
ふう、と息をついた。彼女にここまで言われてはしょうがない。


「…今日は久々に休めそうだったんだけどな」
「むっ、なんか言った?」
「ううん、なんにも」


さっさと朝食を食べ終えて、早めに出かけることにしますか。





―――

妹リクエスト




16.07.08


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