最初に刺激したのは俺だが、直井が腰をカクカクと振って俺の太腿に擦りつけてきた。 どうせなら俺のにやって欲しい。 身体を密着させたまま起こして、ベットの上に座って直井を上にのっけたまま足を胡座を崩したような形にした。 「すっごい濡れてる」 「あっ……あん、ふうっそんなぁ」 ぐちぐちと先から溢れてくる蜜をわざと音が出るように亀頭に擦れば、直井の膝でぎゅっと腰を挟まれ、しゅるりと足の間から尻尾が伸びて来て俺の手を阻むように巻きつかれた。 「ひゃあんっ」 その尻尾を掴み直井のペニスと一緒くたに掴んで扱いてやると、耳元で鳴かれた。 「ほら……お前も俺のちんこ触ってくれよ……」 お返しとばかりに元からある耳の縁を下でなぞって中に空気を送り込むようにして言えば、あからさまに身体を震わせた。 「こっ……こうですか……?」 おずおずと指が伸びて来て、遠慮がち握られる。 それをゆるゆると上下に動かされて、まぁ気持ち良いけど全然物足りない。 「いつもするみたいにやってみ?」 ほんの少しの逡巡の後、俺に掴まっていた手も外されてそこに伸ばされる。 こいついつも両手でやってんのか。 両手できゅっと二重の輪を作りそれを上下に動かして、これでいいの?と問うように見詰められた。 「音無さんっ、あっ、あっ」 「んっ…うっ…」 俺も思わず声を漏らしたら、直井が俺の唇に押し付けるだけのキスをしてきた。 唇を舐めたけれど開かれる事なく離れて行き、当の本人はとても嬉しそうに破顔していて、何故だか照れくさくなった。 顔を背けるのは癪だったので、ちょっときつめにペニスを握って喘がせる。 そのままぎゅうっと絞るように手を動かせば、鈴口からとろりと蜜が溢れ尻尾は逃れたそうに揺れた。 「直井、こっちも……」 「は、はい」 言われるがままに、直井は自分の尻尾と互いのペニスを両手に収め動かしだしたが、手と触れ合う面積が減った事で快感を得られにくくなったのだろう。 俺のペニスに自分のそれと尻尾を擦りつけるようにされて、尻尾に生えた毛が手では味わえないような刺激を生んで気持ちが良かった。 「んっ、んっ、音無さんっ」 目を閉じて快感を追う直井の肩に顎を乗せて、下を見れば尻尾が尻のくぼみに沿って足の間に入れられているのが見えた。 シャツの中に手を入れて背中を抱きゆるやかに撫でながら、開いている右手を尻に這わす。 背筋が伸びて顎が落ちそうになるが押さえつけて、尻尾と肌の間に中指を滑りこまして降ろしていけば、そこはもう先走りの液が伝い落ちていてぬるぬるに濡れていた。 会陰部からアナルにかけてをぬめりに任せて指を滑らせても、留まる事を知らないかのように液が伝い落ちてくる。 「ひんっ、はっあっ、音無さぁんっ……」 「力抜けよ」 これだけ濡れていれば大丈夫だろうと当たりをつけて中指をくちゅんと中に潜りこませた。 強張った身体を落ち着かせようと背中を撫で続けながら、ゆっくりと第二関節くらいまで中に入れた。 入り口が緊張に締まりグニグニと腸壁が動いて異物の挿入に驚いているように感じられた。 「んっ、くうっ」 人差し指もぬめりを利用して潜り込ませれば、ビクっと身体が震え直井の手が止まる。 「どうだ?」 「んっ、気持ちいです……」 そういうつもりで聞いたんじゃないんだが。 我慢出来ない程の痛みじゃないという事だろう。 中から入り口をシワを伸ばすように押したり中で指を開いたりして徐々に慣らしていく。 締め付けに逆らって指を開き、背中を撫で下ろした手の人差し指を追加する。 「んぅうっ……はっ、あうぅっ」 指を奥に進めようとすると逃げるように腰が動くけれど、俺に抱きしめられている態勢ではろくに動く事が出来ずにそれは叶わない。 「はっ、ぅうっ、音無さんっ……」 「直井……」 呼び返してやればグスンと鼻をすする音がしてまた泣いてしまっているのかと分かったけれど、ここまで来て止めてやれない。 尻の肉を余った指で掴んで、中に入れた三本の指はバラバラに動かす。 この姿勢ではあまり奥まで入れられないけれど、それでも直井は悲鳴を上げた。 「ひっ、あっ、んあぁあっ」 乾く事なくアナからくちゅくちゅと音が立つのは、弄ってもいないペニスの先からタラタラとカウパー液を垂らしているからだ。 最初よりは大分柔らかくなったと思う。 もういいだろうか……。 指を引き抜き中に入っていた指を擦り合わせればぬるぬるとしていて、きっと中もこんな風になっているんだろうなと思った。 「直井、後ろ向いてくれないか?」 身体を離し、額にキスをして優しく促す。 はあはあと息をしながら俺の膝から降りて、背を向けた。 そのまま身体を前に倒して尻を向けるが、大事な場所は尻尾で隠しているし腰も低く下げられている。 これではやりにくいので尻尾を掴んだら直井がひんと鳴く。 そのまま根元を上に引っ張りあげると、足を突っ張って腰も上げられる。 「ふあっ、あっ、あんっ、はあんっ」 タランと垂れ下がっている尻尾の先が邪魔だ。 背中に放ってその方向にぐいぐい引っ張れば、濡れてぐちゅぐちゅのアナルもぷりんとしたタマも丸見えだ。 膝立ちになっても尻尾を引っ張り続ければ足を踏ん張って腰を上げようとするけれど、ずるずるとシーツの上を滑るだけだった。 「くぅうんっ」 しっぽは掴んだまま、もう片方の手で指をずぷんと一気に三本突っ込んでかき回す。 腹側の肉壁を押すようにしながら中を探っていたらしこりを見つけた。 触ればガクンと腰が落ちて、手のひらの中の尻尾が滑り落ちそうになったけれどまた根元を掴み直して持ち上げる。 あうあうと直井は訳の分からない言葉を洩らしていて、顔は見えないけれど想像にたやすく、俺は口角が上がるのを感じた。 人差し指と薬指でそこの内壁を突っ張らせ、中指で強弱をつけて押してやる。 「ひぁあっ、何っ、ひんっ、あっ、待ってっ、あうっ」 「逃げんなよ、気持ちいいんだろ?」 直井の手が枕を掴みシーツを掴み虚空を掴んでと動かされるけれど尻尾を掴まれている為逃げられす、結局枕に抱きつく形で収まった。 「なにっ、こんなっ、やらぁっ……!」 「前立腺、初めてでこんな感じるのも珍しいんだけどなぁ」 「んあっ!ひっ、もうっ、イっちゃいますぅう……」 「我慢しろよ」 無理だろうな。 指を引き抜くと、今まで三本も入れていたくせにきゅうっと締まって中から透明な液がとぷっと溢れた。 「エロい尻……」 膝立ちになって自分の物に手を沿える。 「入れるぞ」 「んっ……はい……」 尻尾を引っ張って位置を定めてペニスをグイと突き入れた。 「ふぁああああっ!」 カウパー液やら精液やらの滑りを借りてずるるっと一気に入れてしまうと、それだけでイってしまった直井の身体がビクンと跳ねて、入り口がきゅうきゅう締まり柔らかい中にも締めつけられる。 そこは想像よりも気持ち良くて、もっていかれそうだ。 「ぁあっ、んっ、ごめんなさっ、ひぃっ……」 「謝るなって、言ってるだろ……」 暑い。 肌蹴ただけのブレザーとシャツを一纏めに脱ぎ捨てる。 「ぅううっ、くぅんっ」 直井に身体を重ねると学ランの生地が冷たくて心地良かったけれど、直井は苦しげな声を上げて枕を握っている手に力が込めている。 「痛いか……?」 ぶんぶんと頭を振って否定の意を表してはいるけれど、もともと白い握られた手はさらに白くなっていてとてもじゃないが平気には見えない。 「直井……」 なるべく直井に負担をかけないように身を起こし、学ランをめくって身体を重ね直す。 肌の触れ合う感触。 落ち着かせるように頭を猫耳ごとそっと撫でた。 「痛くないですっ、だからっ、音無さぁん……」 「無理すんなよ」 こいつの事だからまたいつもの通りに気を使っているんだと思ってそう言った。 けれど次に直井の口から思いがけない言葉が飛び出してきた。 「ほんとですっ、貴方のおちんちんがっ……おっきいから苦しいだけっで、痛くないですっ……」 「え……」 「うあっ、もう大きくしないで下さいよぉっ……」 「…………」 思わず固まった。 けれどこれでやる気が出ないやつがいるだろうか? 俺には出来ない。 「音無さん……?……ひゃっ、はぁんっ!」 返事をしない俺を不安気に呼びかける直井の脇に手を入れて腕を返し肩を抱いて、もう片方はベットについて支えにする。 そのまま遠慮も加減もなく腰を打ち付ければ、直井の声が裏返ったものになる。 「んあっ、あっあっあっ!」 力が入らないのか直井の身体を支える腕が崩れて、枕と俺の腕を抱いたまま頭と胸をベットにつく形になる。 本人は予期せずした事だろうが、尻を突き出した格好になっていて先程より入れやすい状態になっていた。 「あっ、はあっ、あんっあっあっ」 「はっはっ、くっ……直井っ」 汗をかきパサパサと髪を振り乱す直井から、いい匂いが立ち昇ってくる。 その香りをもっと実感したくて、直井の首筋に顔を埋めた。 香水でも着けてんのか?それともシャンプーとかの香りなのだろうか? 「直井っ……」 「おとっなしさぁんっ、んあっ、はあっ、あんっ」 どうして俺は男の匂いなんかでこんなにも興奮しているんだろうか。 ああ……俺ってコレだったのか、コレでもいいや。 直井が可愛いのが悪い。 「あうっ、おとなし、さんっ、おかしくっ、なっちゃいますっふあっ」 「……おかしくなれよっ、見ててやるからっ」 ほらまたこうやって可愛い事を言って俺を煽るんだ。 |