好きですか?

最初は全く一緒です。








……気になる。というより、気にされてる?




じぃぃいー。そんな効果音が似合いそうな見事な視線が俺を突き刺している。もしそれが土方辺りならムカついてバズーカをぶちかますが好きな奴だとそうもいかない。しかし気になる。さてこれは、襲っていいって事でしょうか。
「……気になるから止めろィ。そんなに気になる?俺の事」


戦い終えた公園のベンチで、俺は気がついたら眠っていた。隣にまだ神楽はいるのか目を開け確認しようとして開けられなくなった。
開けなくたって分かるくらいの強い視線。
目を開いて、神楽を見つめ返すと、神楽は目を見開いて後ずさる。
「なっ、なななっ、起きてるなら言うヨロシ!」
「いやー、あまりに熱い視線だったからついねィ」
「くそサド。絶対気のせいアル。お前なんか誰が……」
ニヤリと笑うと怒ったように神楽はそっぽを向いてしまった。全く素直じゃない。その頬は夕日に負けじ劣らず真っ赤だというのに。


ずっと喧嘩友達で戦友のままかと思っていた。が、そろそろその間柄を壊して、新たな関係を気付いてもいいのかもしれない。

「それは残念でさァ」
肩をすくめて残念のポーズ。勿論、残念なんてこれっぽっちも思っちゃいない。
「なあ、チャイナが俺を見てた訳、当ててやろーか」
「は?………っ!?」

俺はゆっくりと立ち上がって、神楽にそっと口づけた。見開く青い瞳をぼやける視界の中見つめる。まるで夏空を見ているような錯覚に陥った。


柔らかい唇を名残惜しげに離し、ベンチから立ち上がった。呆然とする神楽に一言置いて歩き始める。
「鈍感。俺が好きなんだろィ?」
後ろから叫ぶような返事が帰ってきた。
「んな訳ねーダロ!バカサド!」
ふっと口元が上がる。全く素直じゃない。あんなに人を見つめておきながら。

「じゃーな。神楽。また」
公園の入り口で俺はにっと勝ち誇った顔で笑って歩き出した。


公園の中から少し大きい独り言が聞こえて、俺はもう一度口元を上げた。
「なんで分かったアルか……?」





わからないでか!
お前が俺を意識し始めるずっと前から見てたんだから。



ずっとずっと待ち望んでいた俺の努力と結果。
とりあえず、明日改めて想いを伝えよう。











後書き的な何か
最初にイケ沖田を書くはずだったのになぜかへたれた(笑)やはり私の中の沖田はへたれなんだろうか。

さて、私はしかしこっちの沖田を書きながら「コイツウゼー!」と思った訳ですが←
どっちがお好みだったでしょうか。
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -