突発的ミニストーリー

2010/06/24 01:55

短文出せなくて申し訳ないので、昨日の妄想の産物をちょっとした文章にしてみました。
気が向きましたらどうぞ。3zで付き合ってる設定です。





6月のある日の放課後。
「…痛ェ」
沖田は不機嫌そうに机に突っ伏した。
ザアアア、と梅雨にしたって強すぎる雨が降り続いている。
少し動くだけで、頭の横やらこめかみあたりやらが、金槌で打たれるような鈍痛に目眩がする。


「お前頭痛持ちだったアルか」
すっかり帰り支度を終えた神楽は、特に心配する素振りは見せずに外を眺めた。「風も強いアルなぁ…」
「愛しい彼氏への心配は無しですかィ」
「愛しい?面白い冗談ネ。あんまり調子に乗るなヨ」金槌で頭と同時に胸まで打たれた。釘まで打ち込んだのはあろうことか彼女だ。このドSめ。あ、俺もだ。


「彼氏なら、彼女をわざわざ待たせたりしないものヨ。エスケープするヨロシ」「もしかしてエスコート?」
「似たようなものアル」
全然違うし。まぁ彼女らしいけど。
ズガン、音まで聞こえて来そうな痛みに一度呻いた。「そんなに痛いアルか?」「……痛くない」
「痛いなら痛いって言えばいいネ」
「………痛い」
「ふん、ざまあみろアル」「ひっでェ…」
二人だと広い教室に、雨の音と神楽の声が反響する。

「沖田総悟」
「なんでフルネーム」
顔をあげるヨロシ。そう言われ、素直にあげると真ん前に神楽の顔があった。
「な、」
驚きに目を見開くと、そっと額に唇が触れた。いわゆるデコチュー。
「こ、これで少しはマシになったロ」
フイッと顔を逸らした彼女の耳は赤い。
「…どうせなら口に」
「調子に乗るなヨ」
照れ隠しだと気付かれただろうか。沖田自身、少し熱くなった頬に動揺していた。頭痛を忘れる程に。



「まんまと策略にはまったアルな。びっくり大作戦成功アル」
そんなびっくりがあるなら、毎日頭痛に悩まされたって悪くないな。
そう思った自分は、相当目の前のチャイナ娘にやられてる。


雨の音が少し小さくなった頃、紫の傘に二人が入っていたとかいなかったとか。








乱文失礼致しました!
それでは。


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