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総司からの告白から今まで抱えていた気持ちを大まかに伝える。
今度は俺が告白をしている気分だったが、その中には幾分か謝罪と懺悔の心も含まれていた。
案の定。
「馬鹿じゃないの…!」
と腕の中から殴られた。
「僕が、寂しいからとか誰でもいいからとかであなたを選ぶ訳ないでしょ…!」
「…そう、だな」
「僕の一世一代の告白を疑ったりして…しかも、こんな風になるし…!」
「だが、お前逃げるだろう…夜」
「…そ、れは…」
手を握っただけで部屋から出ていかれた記憶が、今でもまだ残っている。
それについて詰るような男らしくないことはしたくないが、ある意味ではあの日されたことの方が恥のような気もしてきた。
「本当は、そういう意味での好意じゃねぇんだと思ったんだよ…」
「…そうじゃないですよ!ただ…ただ嫌われたくなかったから…」
か細い声が耳に届いた時には、ずっと視線の先にあった総司の耳は真っ赤に染まっていた。
握られた俺の袖口はさらにぎゅっと強く力が入れられたようで、皺が酷くなった。
「嫌う…?俺が?」
「男同士なの…ちゃんとわかっちゃうでしょ」
あまりの理由に開いた口が塞がらない。
一瞬、『総司』と『女』という単語が頭の中に無駄に蔓延してしまった。
子供の頃から風呂だって一緒に入ったし、そうじゃなくたってコイツをそんな風に思ったこともない。
「そんなもん今更だろ…」
「…そうですけど」
どうやら俺たちはとんでもない形ですれ違っていたらしい。
向けられていたものが本物の好意だと教えられて安心したせいか、無意識に入っていた身体の力が抜けた。
「じゃあ、いやじゃねぇんだな…本当は」
「…う」
そっと懐に手を忍ばせてみると、硬直した雰囲気は感じたものの今度は逃げることがなかった。
「ひじ、かた…さん」
「総司…」
紅くなった瞳を見つめ、同じく紅い頬を撫でてそれに近づく。
唇が触れ合って、熱が伝わる。
そうしてやっと、俺は自分がどれほど総司を求めていたのかを知った。
そして気づいた。
不安なんて俺らしくもない、そうなる前に俺に釘付けにさせちまえばいいのだと。
「お前、他に目くれたら許さねぇから覚悟しとけよ?」
―――
すんません空也様!
こんなんですんません!!
総司はともかく土方さんが迷子ですっ!
しかも話自体も迷子!!
お気に召さなければ(いやむしろ召さないでしょうけれども)返品&書き直しも可能ですから!
本当にすいません!!
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[mokuji]
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