「ぁー無理無理わかんね。帰りてぇ。つか赤点なきゃいいだろー」

「…貴様やる気があるのか。我と佐助が直々に教えてやっていると言うのに」

「まぁまぁ就ちゃん落ち着いてよ。親ちゃんはどこ分からないの?」

テスト前日には明日やるテストの勉強会と云うものを必ずやる。
だって旦那も親ちゃんも赤点とるんだもん。

「何故こうなるのだ!」

「俺だってわかんねえっ!」

「佐助!ここが分からぬ!」

「どれどれ…って真っ白じゃん!少しは書こうよ…」

「全てが某には分からぬのだ」

「…ああ…そう…」

少し悩みながら教える。

テスト週間はあの人と学校で限られた時間しか会えない。
恋人みたいな事は出来なくて結構辛い。
けどその後うんと甘やかしてくれるから頑張れるんだ。

旦那の面倒と親ちゃんと就ちゃんの喧嘩を見ながらすすむと、声を掛けられた。

「お前ら何時までやってんだ」

「あ、片倉先生」

「もう外暗いぞ。早く帰れ。」

「おっしゃ、帰ろー」

親ちゃんと就ちゃんは早く帰った。旦那も早く帰ろうと促すが

「佐助、少し部屋にこい」

「え、はい。旦那、玄関でまってて」

「相わかった!」

旦那が行ったのをみた後、先生の方を見ると直ぐに口づけられた

「んっ」

「…赤点とんなよ…」

「…分かってる」

「ならいい」

職員室あたりで先生とは別れたのだが帰り道、やたらご機嫌な俺様を不思議に思っていたのは旦那だった。


(何があったのだ佐助!)




後日、テストで佐助は全ての教科で高得点を叩き出し、小十郎に誉められ、いちゃいちゃしているのを元就などに見られたのは言うまでもない。



end



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