いたい
いたいよ
だれかたすけて
さすけはいたいのはきらいだよ…
だれか…
「…っ…」
久しぶりに夢をみた
小さな時の夢
人を始めて殺めて心も体も痛かった時代
まぁ慣れちゃって何も感じなくなったけど
はずなんだけど…
「大丈夫か佐助」
「あ、うん…」
不安げに頭を撫でてくれるこの人が、自分を救ってくれた
人形みたいだった俺は人間になってしまった
これじゃ忍び失格〜
なんてね
「…本当に大丈夫か?どこか調子わりぃんじゃ」
「大丈夫」
ぎゅうって抱きついて見上げるようにすると、少しだけ小十郎さんの眉間にシワが増えたけど気にしない
「ねぇ小十郎さん」
「なんだ」
「…もし俺が」
もうダメになりそうになったら助けてくれる?
少し驚いた顔になって、真剣な顔で
「当たり前だ…惚れた相手なんだからな」
と抱きしめてくれた
だったら俺も小十郎さんがダメになりそうなら助けてあげるよ
終わり
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