初夏の熱い日差しの下で鍬を振り回している左頬に傷のある武人がいた
その隣には茜色の髪の忍びが草取りをしている
「小十郎さーんどこまでやればいいのー」
「やれる所全部だ」
「ぇー…」
畑仕事をし始めてすでに二刻
流石に熱い
「…あちぃ…」
それでも草取りをした
それから小十郎も流石に疲れ、休みをとろうと忍に声をかける
「佐助!そろそろ休むぞ!」
すると少し間が開いて
「はぁい…」
と間の抜けた返事が聞こえた
そのまま飲み物を取りに行き、戻ってくると居ると思っていた木の影にはおらず、どこに行ったか探してみると、なんと畑で倒れていた
「佐助!」
走って近寄ると佐助が暑さで倒れたのが分かり、横抱きにして、屋敷に急いでもどり、涼しい場所に寝かせた
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「…んっ…?」
目を覚ますと何故か屋敷の天井が見えた
「…あれ?」
記憶があるのは日が真上に来たときまで
だが既に日はほとんど落ち、薄暗くなっていた
「…起きたか」
「うわっ!」
「西瓜あるぜ。食べろ」
「ありがと」
皿にあった西瓜は冷たくておいしかった。
西瓜も食べ終わり、特に何かをするわけでもなくジッと小十郎を見ていた
「…なんだ」
「いやぁ…小十郎さんってかっこいいよなぁって思ってさ」
「…見んな////」
「やだよーだって見てたいもん」
ジロジロと見てくる佐助にいい加減嫌気がさしてきた
「…お前は可愛いな」
「はい?」
「お前は可愛いって言ったんだよ」
するとみるみるうちに顔を赤らめ
「なっ…何言ってんのさ!俺様男!////」
「俺には一番可愛く見えんだよ」
口の端をあげると佐助はそっぽを向いてしまう
そんな所も可愛くて抱きしめる
「…暑い////」
「…夏だしな…汗かけば涼しいぜ」
「え」
後ろに押し倒され
「ヤるか」
「やっ!////」
押し倒された所は何時人が来るかも分からないような廊下
綺麗な庭が見えた
佐助は逃げる事も出来ず美味しくいただかれ、その後倒れた佐助を甲斐甲斐しく看病した小十郎がいたとかいなかったとか
「熱い…」
「すまん…」
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