追いかけながら佐助は思った。

育て方をどう間違えたのかと…







主達は決闘できる広い所まで逃げ、直ぐに決闘を始めてしまった

こうなると佐助一人では止められない

「真田幸村ぁぁぁあ!」

「伊達政宗ぇぇえ!」

轟音と共に迸る雷と炎を見ながらため息をついた。

決闘中の暇な時間、どうすれば仕事をするか考えた。

お館様の命令でも二刻ももたない集中力をどうすればよくなるかを考えいると

「猿飛」

「…片倉の旦那」

「はぁ…既に始まっていたか」

「うん…ごめん。止められなかった」

「いい。責めている訳じゃねぇ」

「…うん」

心なしか落ち込んでいるのに気づき、ポンポンと頭を撫でる

「?」

「考え事でもしてたのか?」

「…まぁ。真田の旦那がどうしたら仕事をやってくれるかなーとか思って」

「ふむ」

小十郎もしばらく暇なので考える

「真田の旦那さぁ…二刻も集中出来ないんだよねぇ…頭はいいのにさ…」

「…ならよ、二刻以内に終わらせるようにしたらどうだ?」
「え。でも量多いよ」

「それは餌次第だな」

「餌?」

「ああ」

つまり、小十郎はただやれと言うのではなく、終わったら何か褒美をやるという事だ。

「…まるで子供だね」

「似たようなもんだろう。」

「まぁありがとう。後でやってみるよ」

「俺もそうしよう」



後日、

上田

「だーんな。久しぶりに俺様特製団子作るんだけど、食べる?」

「もちろんだ!」

「そっか。じゃあ仕事終わったら持ってきてあげるから、頑張って」

「おう!」

奥州

「政宗様、この仕事が終わり次第、城下に行ってみませんか?」

「どうした小十郎。らしくねぇ」

「たまには良いかと思いまして。それに、今城下では祭りですから」

「そういえばそうだったな。よし、とっとと行くぜ!」

「政宗様、仕事の後に行きましょう」


「とろとろしてたらfestivalが終わっちまうぜ!」

「大丈夫ですよ。祭りは夕方からですから。仕事がない方がゆっくり楽しめて良いと思いますよ」

「…」

「さあ、心から楽しむために、とっとと終わらせてしまいましょう」

「…」

「ね、政宗様」

「…YES」



といった具合に主従二人で考えたこの作戦は意外と成功した。


おまけ

「いやあ、真田の旦那さあ、団子でやってくれるなんて思わなかったよーw」

「こっちもだ」



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