群青
うつくしいことばで彩った、
此処が最後の砦。
僕は此処でなら、綺麗でいられるの。
知らない色を、取り込んだ指先は
扱いきれない衝動に、噎せ返るだけ。
だから此処しかないの、
だから此処しかないの。
浸した、
汚れたとしてももうかまわない。
したたかさなんてさ、
はあ馬鹿みたいだね。
最初からひとつも、もってなかったのにさ。
だれよりも、
せめて君よりは強く、居られるはずだった。
そうでなくちゃ何一つ、
成り立ってはくれない不等号。
君との間の、ニアリーイコール。
今更泣きじゃくって縋りついて、
きっと君にはばれていたであろう、
本性を曝け出せば、
もしかしてやさしくしてくれるの。
叶わない願いの奥に、
誰かの泣き顔がみえた。
うつくしい言葉で飾る、
此処は最後の砦。
2013 11.3 16:31
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