真琴の誕生日
「チョコ?」
「え、うん...」
私からチョコを受け取ると、目を輝かせていた。
「紀紗!本当に嬉しい。ありがとう!」
嬉しそうに笑う真琴の顔を見たら、私も嬉しくて、チョコにして良かった!と心から思った。凛にお礼言わなきゃな。にしても、そんなにチョコが好きだったんだな。幼馴染としてまだまだだなぁ。
その後、ハルが焼いたサバを食べて、雑談してから解散となった。
渚くんはちょっと寄るところがあるらしく、先に帰ってしまったから今は真琴と2人きり。
「あのさ、真琴」
「ん?」
「いつもありがとうね。その、私たちのこと大事に思ってくれてるの伝わってるから!私も同じくらい、真琴のこと大事だし、大すきだよ。真琴と幼馴染で本当によかった!ありがとうね、これらもよろしくお願いします!」
「うん。俺も紀紗のこと大好きだよ。今日は本当に嬉しかった。渚とハルと紀紗に祝ってもらえて幸せだなって思った」
あはは、えへへってお互いに照れ笑い。
ブブッ...
バイブ音?あ、メールだ、と真琴がケータイを見る。
「凛からだ」
「え、凛!?」
見せて見せてと背伸びをしながらケータイ画面を覗き込んだ。
『Re:真琴へ
誕生日おめでとう 』
おお!!なんというか、凛らしいな。でもなんだか、真琴今日で1番嬉しそうな顔してる気がする...。
悔しいから、凛にお礼を言うのはまた今度にしよう、そうしよう。
真琴誕生日おめでとう。来年もまた、皆でお祝いするからね。
END
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