ショコラオランジュ | ナノ

金髪と眼鏡と食べ物と


キーンコーンカーンコーン

授業の終わりとお昼休みを知らせるチャイム。
待ちに待ったお昼休み。お昼ご飯の時間。教室が一気に騒がしくなる。慌しく教室をでて購買に向かう人が殆どだ。そんな中で私と愛美はそわそわしていた。

「とうとうこの時間が来たね!」
「そうだね、愛美が一緒で心強いよ」
「それはどうも。早速、屋上行く?」
「あ、オレンジジュース飲みたい」
「じゃあ、購買寄ってから行くか」
「うん!」

購買で私はオレンジジュース、愛美はレモンティーを買い、今度は目的地である屋上へと向かった。


屋上のドアを開けるとキィィと音をたてた。
開いたと同時にふわりと風が吹く。わぁ、屋上って感じだ...となんとも当たり前のことに感動した。

「あ、坂下さん!」

開けて直ぐ脇のところに橘くんと七瀬くん、それに橘くんが言っていた水泳部の後輩くん2人もそろっていて、既に食べる準備が出来た様子だ。

「た、橘くん!お、遅くなりました!」

遅刻をして先生に謝るかのようにペコッと頭も下げながらそう告げる。

「そんな、大丈夫だよ。俺たちもさっき着いたところだし、気にしなくてもいいから」
「う、うん、ありがとう」
「とりあえず、お昼ご飯食べよう?坂下さんも山口さんも座って」

橘くんに促され、私は七瀬くんと愛美の間に、愛美は私と金髪の後輩くんの間に座った。

「ねぇねぇ?えっと、坂下さん?がまこちゃんの好きな人なんだよね?」

金髪の後輩くんが私に目線を向けそう言った。突然のことでわたわたとするしかなかった私の代わりに、橘くんが、うん、そうだよ。と答えてくれた。
でも、確かに私が返事をするのもおかしな話な訳で、当然といえば当然かもしれない。

「やっぱり!そんな感じしたんだよねぇ。あ、僕は葉月渚。まこちゃんとハルちゃんとは幼馴染なんだよー!で、こっちは怜ちゃん!」
「ちょっ渚くん!...竜ヶ崎怜です。よろしくお願いします」

金髪の子が葉月渚くんで、眼鏡の子が竜ヶ崎怜くんか。

「えっと、改めまして、私は坂下くるみって言います!橘くんと七瀬くんのクラスメイトです。名前は好きに呼んでもらって大丈夫なので...よろしくね!」
「私は、山口愛美。くるみとは幼馴染で、くるみと同じく2人とはクラスメイトだ」
「くるみちゃんに愛美ちゃんか〜!」
「ちょっと待って!くるみは良いって言ったけど、私は名前で呼んでいいなんて言ってないんだけど!?」
「そうですよ、渚くん。それに坂下先輩のことも名前で呼ぶのは遠慮した方が...」

竜ヶ崎くんがちらりと橘くんを見ながらそう言った。

「えー!でも、名前の方が親しみやすいじゃない?」

葉月くんはあまり気にしていないようで、笑顔で答えていた。

「僕のことも名前で呼んでいいからね!」
「だから、そういう問題じゃないんだけど...!」
「まぁまぁ、愛美ちゃん!これからよろしくね!」
「もう、なんなの...」

完全に葉月くんのペースだ。凄いな、葉月くんは我が道を行くタイプなのかな?あ、でも、空気読める癖に読まないタイプなのかも。あ、早くお弁当食べなきゃ。







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