ショコラオランジュ | ナノ

秋の始まり


学校に登校して教室に向かう。いつもと何も変わらない。昨日の出来事は夢だったんじゃないだろうかと思えるくらいには通常通り。

「坂下さん、おはよう」
「あ、橘くん。おはよう」

挨拶までは毎日じゃないけれどしてたもの。だから此処まではいいの。

「坂下さん。あのさ、よかったらお昼一緒に食べない?あ、いきなりで迷惑だったかな?」

この一言で昨日の出来事が夢ではないことが証明された。いつもとはちょっと違ってたみたいです。どうしたものか、私とお昼ご飯?まぁ、恐らくは七瀬くんも一緒になのだろうけど...2人っきりよりは全然良い。

「ええっと、愛美も一緒でも良いかな?いつも愛美とお昼食べてるから、それでも良いなら、大丈夫、だよ?」
「愛美さん?あ、山口さんのこと?」
「あ、うん。同じクラスの山口愛美だよ」
「じゃあ、お昼に屋上でいいかな?ハルと、もしかしたら渚と怜もくるかもしれないけど...」
「うん、大丈夫。あはは、そしたら水泳部集合だね」
「そうだね」

そう言って橘くんは微笑んだ。
屋上か、実は初めて行くのかもしれない。ちょっと楽しみになってきた。愛美OKしてくれるかな?

「あの、坂下さん?大丈夫?」
ん?顔を上げると、橘くんが心配そうにこちらを見ていた。
ありゃ。ぼーっとしてたら心配されてしまった。
「大丈夫だよ。じゃあ、お昼に屋上でね」
同じ教室内ではあるけど、席は少し離れているので、私はヒラヒラと手をふって自分の席へと向かった。





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