最近見た映画

2017.7.28
『Handsome Devil』(2016/アメリカ/ジョン・バトラー)
 Twitterで見たから視聴。ホモとしては割りと好き。ギターもっちゃうところとか、ちょっと下品なところとか。
 アマゾンの奥地だとかの文化は大学でかじったけど、実はアメリカ文化についてはとある側面以外、世間様よりも遥かに知らないので、アメリカ!アメフト!ってことすっかり忘れてた。そういや、アメフト好きじゃないやつは非国民だぜ!くらいのレベルでアメフト熱が高いんだっけ?
 いい感じに典型的スクールカーストだなぁみたいに思った。教師の描き方も。あるある、物語にありがち、そういう先生!っていう。陳腐って意味ではなくて、ああいうのは一種の形式美だと思う。
 ふわっと見てるから、これと言って深い感想はないけど、割りと面白かった。これを見て、やれ同性愛が〜みたいな文化的だったり高尚な意見を果たして述べる気になるかと言われたら、わたしは起きないけど。個人的感想なので、人が何をキッカケにどんな意見を語ろうと良いと思うけども、わたしはふわっと見たので。
 青春っていいねーって感じだったかな。寂しいね。青春と言えば、スタンド・バイ・ミーだなぁ。



2017.7.30
『フォレスト・ガンプ』(1994/アメリカ/ロバート・ゼメキス)
 有名なのに見ていなかったから見た。えー、凄い好き。めっちゃ好き。
 ジェニーの「Forest!Run!」の叫び声、凄い好き。いろんな人が言う。フォレスト!走れ!って。
 色々書けるほど教養はない。アメリカ!だった。
 フォレストが「アメリカ」を走る。いや、フォレストもアメリカなのかもしれないけど。時代でもあるし、人生でもあるし。
 すげえ泣いたの、最後。子供が出てきたところ。今までのフォレストの語りが水平に左から右へと走り抜ける線だったけど、子供が出た瞬間、嗚呼、横だけじゃないんだ、縦もあるんだ、積み重なってんだ。って思って、ドッと来た。
 アメリカの時代をただ駆け抜けるんじゃなくて、アメリカが積み重なってる上に、みんないるんだねって。それはどこの国も同じなんだけど。
 ママは、過去は捨てて前を向きなさいって言ったっけ。わたしは、過去は捨てずに後生大事に抱え込んでいつの間にか持ってたことも忘れちゃったり、思い出したりみたいにして生きてるから、捨てなさいとは思わないけど。フォレストは捨ててはいないよね。でも、積み重ねてるよね。いなくなっちゃった人たち、死んでしまった人たち。フォレストはいっつも真っ直ぐに走り抜けてるけど、それは過去から遠ざかってるんじゃなくて、過去が積み重なった上を一生懸命に走ってるんだなぁと感じた。素晴らしかった。

  

2017.7.31
『スタンド・バイ・ミー』(1986/アメリカ/ロブ・ライナー)
 これも有名なのに相変わらず見てないから見た。
 割りと好き。何が好きって、最後がいい。最初も良い。沢木耕太郎の本に載ってて(載ってるっていうか、なんていうかわからんが)、そういや見てないやと思って見た。
 何年だったか忘れたけど、本当はここが重要なんだと思うけどね、すまん。あの時、12歳だったって始まり。最後の、あの12歳の時の友人とは出会えない、みたいな終わり。すげえいい。
 青春について語るほどの年を重ねていないせいで、日々職場のおっさんに「まだ若いからダメだ」みたいなダメ出しを凄い数受けて、うるせえ!年老いてりゃ偉いか!とも思うが(おっさんの名誉のために言うと、彼は年上だから偉いなどという意味では言ってない。わたしが若いね、青いねぇ、っていうのを彼は楽しんでる方)、そんな私でさえ、振り返った青春ってもう二度と戻せないし掴めないし取り戻せないと思う。歳を重ねたら、それはもうもっと重く感じるんだろうな。
 思い出は美化されがちだから信用には値しないけど、思い出は美化されるからこその良さもあるよね。青春って、思い出でしかないんだろうな。
 何かしら夏って成長とか描かれがちだなぁと思う。思春期の子供の複雑なアイデンティティ。大好きな兄の死、家庭の事情、生きること。いろんなこと。
 小さい時の冒険って、それはもう冒険なんだなと思う。小さい頃の歩いて3時間は、電車だとほんの少しだったりする。大きくなるってそういうことで、12歳ってそういうこと。
 時間は必ず等しく流れて、もう二度と過去に戻ることは出来ない。人が死ぬということも同じことで。いいねぇ、そうだね、もうあの頃のような友達は、二度と出来ないんだろうな。わたしの人生がそう思えるような日が来るのかなってセンチメンタルかました。


2017.8.1
『KILL YOUR DARLING』
あとでかく


2017.8.1
『Knockin' on heaven's door』(1997/ドイツ/トーマス・ジャン)
 えーーーーーすっっっごい好き。アメリカ映画が続いたので、ドイツなのもありがたい。でも、連続で映画見続けて痛感。聖書知識がなさすぎる!Jesus!ベストセラーだもんね。セラーじゃないけど。
 これ、見た後、ああひさしぶりにお話書きたいってなった。なれる良さがあった。つまりすごい心を打たれた。何か言いたいと思えるって凄いと思うんだなぁ。口を閉じさせない映画とか小説とか絵とか、そういう作品って凄い。見てる時は沈黙してるけど、終わったら、何か言いたくなる。
 簡単に言えば、末期患者2人が出会って、車盗んで、海を見に行く!っていうことに尽きるんだろうけど。映画の随所に、嗚呼死ぬんだなっていうのが、唐突に現れる。良さがある。
 楽しそうに笑ってる時に、唐突にそれは来る。思い出せ、って言われてるみたいだと思った。マーチンは数日で死ぬんだぜって。わかっちゃいるよ、わかってるよって。
 2人は末期患者で、もしかしたら話が違えばきっともっと粛々と描かれたかもしれないし、NHKのドキュメンタリーとかだったらもっと深刻に描かれたかもね。でも違う。病気の詳細があるわけじゃない。世間がどうとか、ことさら描いてるわけじゃない。死ぬってことを2人がことさら真剣に考えてるシーンがあるわけでもない。なのに、ちゃんと生死があるのがすげえなって思った。わたしはすごく好き。生死のどちらかを酷く美しく描くわけでも、高尚に啓蒙するわけでもない。死は生の一部、だっけ。これって聖書にあるの?教養なくてすまンゴ!
 良いものを見た。心揺さぶられました。こう書くと感想として安いね。もうちょっと色々な国の死生観とか宗教観とか学んでおいたらもっともっと違ったかもしれないけど、そんな知識なくても面白かった!





2017/08/01 16:42