カーテンの隙間から差し込む眩しい朝日と窓の外から聞こえる小鳥のさえずりで徐々に意識が覚醒する。眠い目をこすりベッドの中で軽く伸びをして、リンクを起こさないようそっと静かにベッドから立ち上がった。

 人の気配に敏感なリンクはちょっとしたことで目を覚ましてしまう。非番の日くらいはゆっくり寝かせてあげたいけれど、私にはとても気配を消すことなんてできなくて。

「ん……ナズナ?」

 もぞもぞと動く布団の中から聞こえてくるのはリンクの寝ぼけ声。ああ、やっぱり起こしてしまったみたい。

 少しばかり罪悪感が残る中、リンクのベッドに近寄り顔を覗き込もうとしてみるものの、頭まですっぽり布団に覆われ金色の髪が少し見えるだけだった。その姿が子供みたいで可愛くて、自然と綻ぶ顔で優しく声を掛ける。

「洗濯するだけだからリンクはまだ寝てて。起こしちゃってごめんね……ぅわ!」

 すると突然にゅっと伸びてきた手に腕を掴まれそのまま布団の中に引き込まれてしまった。とろんと寝ぼけ眼のリンクが視界に写ったと思ったら、腰に腕を回されぐっと身体を引き寄せられる。

「ナズナ、一緒に寝よ……」
「でも、早く洗濯しないと乾かなくなっちゃう」
「ゲルドなら……すぐ乾くから平気……」
「……リンク寝ぼけてる?」
「起きてる……」

 少し噛み合わない会話を交わしていたらリンクの重そうな目蓋はゆっくり閉じていき、やがて規則正しい寝息が聞こえてきた。私をしっかりと抱きしめたまま。

 これじゃあしばらく動けないなと心の中で溜め息をつく。
 でも、いつの間にか見せるようになってくれた無防備な寝ぼけ姿。こんな可愛い姿を見られるのは私だけなんだと思うと無性に嬉しくて、リンクの胸に顔を埋め私も目蓋を閉じた。

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