memo

あと一話

ナビィを失い傷付いたリンクが本当の意味で前を向く為に必要な要素は、ダークリンクとの和解だと思いました。
というのも、ダークはリンクの心にいたので一緒に同じ旅をして同じ気持ちを経験しています。気付いていなかっただけで、お互い誰よりも近くで一緒にいました。それこそナビィと同じように。
リンクはダークのことを「友達であり家族であり、大切な相棒」だと言いました。それはナビィに対して思っていることと同じです。でも決してナビィの身代わりではなく、ダークというひとりの人間として見ています。
ダークと和解したことでそう思えるようになり、ナビィとの別れにひとつの区切りをつけました。悲しみをずっと引きずるのではなく前を向こうと。

もしダークリンクを受け入れず(自分の心の黒い部分と向き合わず)にいたら、きっとリンクは夢主だけに依存する狭い世界の中で生きることになったと思います。
ダークが出てくる前のリンクはその傾向があって、やっと見つけた自分を受け入れてくれる存在をどうあっても離すものかと思っていました。
そのままだと夢主の気持ちを尊重せず、城に返そうとは絶対思わなかったはずです。05でダークが「監禁してでも〜」と言っていたくだりは本気でした。
でもダークを受け入れて、リンクの視野が広がりました。勇者だった時と同じように、人を助けたいと自然に思えるようになったのです。そして愛する人には幸せでいてほしいと、自分の幸せだけでなく夢主の幸せも心から願えるようになりました。

そもそもリンクの心に住み始めてからダークに優しい感情が芽生えたことを考えると、リンクは彼を完全に遮断していた訳でなく元々受け入れたいと心の何処かで思っていたのでしょう。心に傷を負った状態でなければもっと早くダークを受け入れていたかもしれません。

ナビィがリンクの元を離れた本当の理由はゲーム内で語られることはありませんでしたが、きっとナビィも離れていてもリンクのことを思っていると信じています。
2021.03.21 12:41
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