( 矛盾表裏思考 )


どうしても伝えたい事があるとき、ことばに変換しようというとき、ひとはどれだけのものをどれだけの文字で形にするのだろうか。そもそも、全てを完全に表せれることは可能なのだろうか。
ひとえに「愛」を主張しても、その一言だけでは文拠点が多すぎて伝えるには物足りない。親愛、友情、恋、家族――様々なかたちにへと融解しては変化してしまう。


では、「愛」とは何だ。言葉とは何だ。想いとは、具現化さえ拒絶しかねないものなのか。
歪む雨に打ちひしがれながら、ただひとり問い掛けた。答えを無いと理解しながら、それでもひとつの解を求める。願う。祈る。


全てあやふやで曖昧な過去と想いを簡単に繕ってしまえれば、それは矛盾せずに済んだのだろうか。