1day1sss | ナノ



そういえばね。

2012/03/18(Sun) 00:16






「なぁ、豪炎寺」

気だるそうな声が聞こえて、ふと耳を傾けた。夏独特の透き通った色の青空が眩しく瞳孔に突き刺さる。

「もし、さぁ。俺が女だったらお前はどうするつもりだったんだ」
ころころ。手から零れて落ちたペットボトルが間抜けな音を出す。
「どうって、………どうしたんだ急に」
「……いやさ、慣れたと思ってたんだけどな。初めて会った従妹に間違われた」
嗚呼、成る程。理解しては転がったペットボトルを拾い上げた。まだ残っていた水が煌びやかに揺れる。
「で、どうなんだよ」
「さあ、どうだかな」
「おい、結構真面目な話だぜ?」
「だからこそ、だ。イフの話なんざ俺には検討も付かないからな。いい加減な答えなんて出したら、それこそお前を貶していることと同じだよ」
それに、それはそれでもしも世界の風丸に怒られてしまいそうだ。
彼は少し消化不良、というように口をつぐんでカフェオレをまた飲み始めた。

嗚呼、空は悔しいほどに青い。




風(→)(←)豪






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